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  • 2022.10.14 Friday
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mathematics 1次方程式の利用(3)(速さ・食塩水の問題)


1次方程式の利用(文章題の基礎)1次方程式の利用(整数・過不足・年齢・割合)の続きです。


「方程式で文章題を解く」とは、(1)求めたいものをxとする、(2)等式をつくる、(3)方程式の計算方法にしたがって解を求める、この3つの作業をおこなうこと。
この稿では速さ食塩水の代表的な問題をとりあげ、1次方程式の文章題のまとめをします。

速さの問題1、
弟が家を出てから20分後に、兄が自転車で弟を追いかけた。弟の速さが毎分60m、兄の速さが毎分180mとすると、兄は家を出発してから何分後に弟に追いつくか。

(作業1)xを決める

「兄が何分後に追いつくか」を求めないといけないので、兄が家を出てからx分後とします。

(作業2)等式をつくる

「追いつく」とは、先に出発した弟が進んだ距離と、追いかけた兄が進んだ距離が等しくなったということです。つまり、「追いつく」という言葉を、「2人の距離が同じ」と読み替えます。弟の進んだ距離=兄の進んだ距離、の式になります。

速さの3公式のうち、距離を表わす式だけが「かけ算」です。距離=速さ×時間になるので、左辺も右辺も、速さ×時間=速さ×時間の形にします。

兄のほうは、速さが毎分180m、家を出てからx分後ですから、距離を表わす式は180x、これはわかりやすい。
弟の時間ですが、兄より20分も前に出発していたので、弟が出発してからの時間は(x+20)になることに気づいてください。それさえ理解できれば、式は簡単にできあがります。

以上より、60(20+x)=180x

(作業3)方程式を解き、答を書く

かっこを開けて、1200+60x=180x
x=10

答、10分後

この問題で覚えておくこと
(1)「追いつく」の問題は、距離=距離の式、つまり、速さ×時間=速さ×時間で等式をつくる。
(2)先に出発したほうが、先行した時間だけ、時間が長くなる。


速さの問題2、
A地点から16km離れたB地点に行くのに、最初は時速8kmで走り、途中から時速4kmで歩いたら3時間かかった。走ったのはA地点から何kmの地点までか。

(作業1)xを決める

問題文の最後を見て、「走った距離」を求めるので走った距離とします。

(作業2)等式をつくる

等式をつくるとき、一番楽な方法は、「問題文を素直にそのまま利用する」ことです。
この問題では、「〜したら3時間かかった」という文言があるので、「左辺=3」という式にすればいいのです。

右辺の3は、3時間、時間を表わしていますから、この問題では、速さの公式のうち、時間=距離÷速さで式をつくります。

速さ図速さの3公式のうち、距離を表わす式だけが速さ×時間で、かけ算です。他の2つの式は、速さ=距離÷時間時間=距離÷速さとなり、距離÷〜の形になります。

そのことを常に確認し、混乱することのないように、図を書いて考えるとき、距離速さ時間を書くくせをつけたらよいと思います。
必ず、線の上に距離、線の下に速さと時間を書くようにしておくと、図の横棒が分数の横棒になってくれて、式をたてるのが非常に簡単になります。

また、図を書くと、あとの歩いた距離が(16−x)であることにも容易に気づきます。

したがって、式は
x/8+16−x/4=3
つまり、
速さ式




です。

(作業3)方程式を解き、答えを書く

両辺に8をかけて、
x+2(16−x)=24

この方程式を解いて、x=8

答、8km

この問題で覚えておくこと
(1)速さの問題も、を書いて考えると解きやすくなる。
(2)図を書くときは、横棒の上に距離を書き込み、下に速さ時間を書き込むと、速さの公式に合った式をつくることができる。


食塩水の問題1、
5%の食塩水が300gある。この食塩水を水でうすめて3%の食塩水をつくりたい。何gの水を加えればよいか。

(作業1)xを決める

問題文の最後から、加えた水がxです。

(作業2)等式をつくる

食塩水の問題では、言葉の意味を知っておかないといけません。
5%の食塩水が300g」というとき、その意味は、「ここに食塩水が300gありますよ。そして、その食塩水300gの重さのうち5%が溶けている食塩の量ですよ。」ということです。
つまり、溶けている食塩300g×0.05だ、という意味です。

そして、等式は、溶けている食塩の量=溶けている食塩の量でつくります。

食塩=食塩の形になり、食塩を表す式が食塩水×%ですから、結局、食塩水×%=食塩水×%の式をつくったらよいということになります。(このとき、小学校の算数と同様に、5%→0.05にしないと式では使えません。)

以上より、水でうすめる前の食塩水に含まれていた食塩の量は300×0.05、水でうすめた後の食塩水中の食塩を表す式は、水を入れた分、食塩水の量は(300+x)と増えているから(300+x)×0.03、これを等号で結べば式になります。

300×0.05=(300+x)×0.03

(作業3)方程式を解き、答えを書く

15=9+0.03x
両辺を100倍して、1500=900+3x
x=200

答、200g

この問題で覚えておくこと
(1)「5%の食塩水300g」とは、食塩水300gのうち5%が「食塩」だという意味である。
(2)食塩=食塩、つまり、食塩水×%=食塩水×%で等式をつくる。


食塩水の問題2、
8%の食塩水と4%の食塩水を混ぜて、5%の食塩水500gをつくりたい。8%の食塩水と4%の食塩水をそれぞれ何g混ぜればよいか。

(作業1)xを決める

問題文の最後に、「それぞれ(=別々)」とあるので、両方をxにはできません。普通は、先に書いてある8%の食塩水のほうをgにします。

(作業2)等式をつくる

やはり、食塩水の中に溶けている食塩の量を表す式で等式をつくります。
この問題では、食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%の形になります。
食塩水食塩水の問題も、図を書くことでわかりやすくなります。
容器の上に%、容器の中に食塩水の量を記入するのがコツです。


8%の食塩水をxとし、2つを混ぜた後が500gなので、4%の食塩水(図中の「?」)が(500−x)gになることに気づけば、あとは簡単です。

食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%より、

x×0.08+(500−x)×0.04=500×0.05

(作業3)方程式を解き、答えを書く

( )をあけた後、100倍するほうが簡単です。
0.08x+20−0.04x=25
8x+2000−4x=2500
x=125

答、8%の食塩水は125g、4%の食塩水は500−125=375g

この問題で覚えておくこと
(1)食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%で等式をつくる。
(2)一方がxで合わせたら500のとき、他方は(500−x)になる



Japanese 中学生の古文(1) 古文の基礎


中学生の苦手な古文。
高校生と違い、学校で本格的に古文を習うわけではないので、問題につけられた註を参考に、常識に従って問題を解くしかありません。
しかし、最低限の知識は知っておかないと、高得点は望めません。

「中学生ならこれだけ知っていたら大丈夫」、古文の基礎的な知識事項をまとめました。


1、古典の常識(暦・時刻・方位)を知る

旧暦

春(1・2・3月)

睦月(1月)むつき
如月(2月)きさらぎ
弥生(3月)やよい

夏(4・5・6月)

卯月(4月)うづき
皐月(5月)さつき
水無月(6月)みなづき

秋(7・8・9月)

文月(7月)ふづき・ふみづき
葉月(8月)はづき
長月(9月)ながつき

冬(10・11・12月)

神無月(10月)かんなづき
霜月(11月)しもつき
師走(12月)しわす


時刻と方位

古文の時刻と方位






















2、かなづかい(仮名遣い)の違いを理解する

現代かなづかいに対して、古文のかなづかいを「歴史的かなづかい」といいます。
読み方に、6つの原則があります。

(1)語中・語尾の「は・ひ・ふ・へ・ほ」は、「わ・い・う・え・お」
例:あはれ→あわれ

(2)「ゐ・ゑ・を」は、「い・え・お」
例:ゐど→いど(井戸)、ゑ→え(絵)

(3)「ぢ・づ」は、「じ・ず」
例:ぢしん→じしん(地震)、おのづから→おのずから

(4)「くわ・ぐわ」は「か・が」
例:くわし→かし(菓子)、ぐわんじつ→がんじつ(元日)

(5)母音の連続する「au・iu・eu」は、「おう・ゆう・よう」
例:やうす→ようす(様子)、けふ→きょう(今日)

(6)「〜む」は「〜ん」
例:あらむ→あらん


古文特有の語、古語を覚える

現代語とは意味が異なる語

をかし・・・趣(おもむき)がある、風情(ふぜい)がある
あはれ・・・しみじみとした趣がある
ありがたし・・・(有り難し、有るのが難しい→)めったにない
うつくし・・・かわいらしい
やがて・・・すぐに、そのまま

現代では使われなくなった語

いと・・・たいへん、とても
いみじ・・・非常に、すばらしい
さらなり・・・言うまでもない
つきづきし・・・ふさわしい、似つかわしい
つとめて・・・早朝
あまた・・・たくさん
やうやう・・・だんだん、次第に
のたまふ・・・おっしゃる
え〜ず・・・〜できない
な〜そ・・・〜するな


古文の助詞と助動詞をおさえておく

よく出る助動詞

たり・・・「〜した」「〜している」(完了・存続)

けり・・・「〜した」(過去)

・・・「〜ない」(否定)

・・・「〜だろう」「〜しよう」(推量・意志)

る・らる・・・「〜れる」「〜られる」(受身・尊敬・可能・自発)


注意すべき助詞

・・・しばしば主語をあらわす、「が」で言いかえられる、例:花の散るらむ

・・・連体修飾語になる、例:秀衡(ひでひら)が跡(あと)

・・・『未然形+ば』のときは「もし〜なら」、例:雨降らば行かむ(雨が降ったら行こう)
・・・『已然形+ば』のときは「〜なので」、例:雨降れば行かむ(雨が降るので行こう)


係り結び、係り結びの法則

5つの助詞「ぞ・なむ・や・か・こそ」が前にあると、文末を終止形ではなく連体形已然形にするきまりのこと

係助詞が「」・「なむ」→文末が連体形(「けり」であれば「ける」)・・・意味を強める

係助詞が「」・「」→文末が連体形(「けり」であれば「ける」)・・・疑問や反語になる

係助詞が「こそ」→文末が已然形(「けり」であれば「けれ」)・・・意味を強める


古文の読解問題で注意すること

(1)主語を表わす助詞の「」「」や、目的語を示す助詞の「」がしばしば省略される。現代語に訳すときは必ず助詞を補わないといけない。

例1:昔、男ありけり→昔、男がいた
例2:信願、馬より落ちて死ににけり→信願は馬から落ちて死んだ

(2)古文では主語省略されることが多い。前後をしっかりと読み取って、主語を補いながら読まないといけない。敬語を手がかりに主語が特定できることもある。

(3)会話部分に「 」がないので、どこが会話部分かを見つけなければならない。『』の語があれば、それより前が会話部分である。『いはく(=言うことには)』の語があれば、それより後が会話部分である。

例:〜いはく如何(いかが)すべきやと→〜いはく「如何すべきや」と



mathematics 1次関数(7)(応用問題の解き方(2):動点の問題)


1次関数の利用の問題のうち、入試に最もよく出る問題の一つが動点の問題点が動く問題)です。
最初はわかりにくいのですが、何度か練習してコツがわかると、誰でもできるようになります。

ポイントは2つ。
(1)問題に合わせた図を書いて、図に大事なことを書き込んで、図を見て解く(数学の問題は、「頭」ではなく、「手」と「目」を使って解く)。
(2)動点の問題では、点が進んだ部分の長さをxを使って表わし、図に書き込む

基本的な問題から初めて、いくつか練習してみましょう。


1、長方形ABCDで、点PはAを出発して、辺上を毎秒1cmの速さでD、Cを通ってBまで動く。点PがAを出発してからx秒後の△ABPの面積をy平方cmとするとき、次の問いに答えなさい。
動点1(1)0≦x≦5のとき、yをxの式で表わしなさい。
(2)5≦x≦9のとき、yをxの式で表わしなさい。
(3)9≦x≦14のとき、yをxの式で表わしなさい。
(4)点PがAを出発してからBに着くまでのxとyの関係をグラフに表わしなさい。






解き方

(1)0≦x≦5のとき
Aを出発した点Pが進んだ距離をxを使って表わし、それを必ず図に書き込む。それだけで、動点の問題は簡単に解けます。

この問題の場合、毎秒1cmでx秒進むわけですから、点Pの進んだ距離は1×x、つまりxです(もし、毎秒2cmで動く点であれば、進んだ距離は2xになります)。これを図に書き込みます(左図の赤線)。
動点2

この書き込みさえできたら、図を見れば簡単に問題は解けます。

yは△ABPの面積ですから、三角形の面積の公式、底辺×高さ÷2より、底辺がx、高さが4cmと考えて、y=x×4÷2=2x、

つまりy=2xが答えです。



(2)5≦x≦9のとき
やはり、図を書き、点Pが進んだ距離をxを使って図に書き込んでおきます。
動点3

図を見て気づかないといけないのは、点Pが辺DC上のどこにあろうが、△ABPの高さは図の点線の部分であり、点が動いた距離xとは関係がないことです。点Pに関係なく、△ABPの高さは5cmです。

このことに気づけば、△ABPの面積y=底辺4cm×高さ5cm÷2、つまり、
求める式は、y=10です。

(3)9≦x≦14のとき
最後のこの場面だけ、少しむずかしい。

やはり、条件に合った図を書きます。
動点4
△ABPの底辺は、図の「?」の部分です。この部分の長さはいくらなのでしょうか?
問題は、「yをxの式で表わせ」なので、xを使って表わさないといけません。
最初、多くの人が、5−xとしてしまいますが、まちがいです。
短い5cmから長いxを引いたらマイナスになってしまい、辺の長さとしてはおかしい。




動点5
この図を見たら、見当がつきませんか?
そうです、「?」の部分の長さは、14−xです。

点PがAからD、Cを通ってBまでの長さは14cm。そのうち、点Pの進んだ距離はxですから、求めたかった底辺の長さは14−xとなります。
ここさえ理解できたら後は簡単、△ABP=(14−x)×4÷2より、y=−2x+28です。

(4)最後にグラフです。

この問題の場合、変域によって式が異なるので、グラフも変域ごとに分けて書かないといけません。
動点6
0≦x≦5のときは、y=2xのグラフです。点PがAを出発した瞬間の△ABPの面積は0であり、x=5をy=2xの式に代入するとy=10ですから、原点と点(5,10)を結んだ直線になります。

5≦x≦9のときの式は、y=10でした。xに関係なく常にy=10、つまりx軸に平行な、真横の直線になります。
座標(5,10)と(9,10)を結びます。

9≦x≦14のときは、y=−2x+28のグラフです。
時々、「先生、切片の28をどうやって見つけたらいいのですか?」と塾生から聞かれます。「無理です!解答欄をはみ出てしまいます。」

1つの考え方は、△ABPの面積は連続しているはず。だから、グラフは点(9,10)からの続きになります。
その後、傾きが−2だから、(9,10)から右へ1進んで下に2下がったところに点を打っていきます。点(14,0)で点PがBに到達するので、そこで終了という発想でグラフを書きます。

別の考え方として、9秒後の面積は10だから(9,10)の点をとり、14秒後に面積は0になるから(14,0)の点を見つけ、2つの点を結ぶとグラフが書ける、でもよい。

これで完成です。


本当に理解できたかどうか、少しだけ難しくした類題を解いてみましょう。

2、(類題)長方形ABCDがあり、点Pは頂点Bを出発して、毎秒2cmの速さで辺上をC、D、Aの順に頂点Aまで動く。点Pが頂点Bを出発してからx秒後の△ABPの面積をy平方cmとして、次の問いに答えよ。

動点2の1(1)点Pが辺BC上を動くとき、xの変域を求め、yをxの式で表わせ。
(2)点Pが辺CD上を動くとき、xの変域を求め、yをxの式で表わせ。
(3)点Pが辺DA上を動くとき、xの変域を求め、yをxの式で表わせ。
(4)点Pが、頂点Bから頂点Aまで動くときのxとyとの関係をグラフに表わせ。
(5)△ABPの面積が18平方cmになるのは、点Pが頂点Bを出発してから何秒後か。


解き方

大切なことは前の問題と全く同じです。それぞれの場合に分けて、しっかりと図を書いて考える。特に点Pが動いた距離をxを使って表わし、図に書き込んで、図を見て考えるようにします。

前の問題との違いはただ1つ、点Pの動く速さが毎秒2cmであることです。

(1)BCの長さが8cmで、点Pの速さは毎秒2cmなので、点PはBを出発してから4秒でCに到達します。
よって、xの変域は0≦x≦4
動点2の2
注意すべきは点Pの進んだ距離です。
毎秒2cmなので、距離は2×x秒、つまり2xとなります。

したがって、△ABPの面積は、底辺2x、高さが6cmだから、y=2x×6÷2=6x、
y=6xです。




(2)点Pが辺CD上にあるとき、点Pは4秒後に点Cに達した後、毎秒2cmだから、6÷2=3秒、4秒+3秒で7秒後に点Dまで動きます。
よって、xの変域は4≦x≦7
動点2の3
このとき、点Pが辺CD上のどこにあろうが、△ABPの高さは図の点線の長さ、8cmのままで、変わりません。

したがって、面積y=6×8÷2=24

式は、y=24



(3)点PがDからAに向かうとき、点Dに7秒で到達した後、8÷2=4秒でAに着くので、
xの変域は、7≦x≦11

動点2の4△ABPの底辺にあたるAPの長さ(図中の「?」)を慎重に求めなければなりません。
点Pが進む距離は、全部で8+6+8の22cmです。図の状態まで、点Pが進んだ距離は2x、だから、AP=22−2xと気づいてください。

よって、面積yは、(22−2x)×6÷2、つまり−6x+66だとわかります。

y=−6x+66です。

(4)グラフは、変域ごとに場合分けして、直線が連続するように書いていきます。

動点2の50≦x≦4のとき、y=6x
x=4のとき、y=24なので、原点と点(4,24)を結びます。

4≦x≦7のとき、y=24
x軸に平行な、真横の直線です。
(4,24)から始まり、(7,24)までです。

7≦x≦11のとき、y=−6x+66
点(7,24)からの続きになることと、そこから傾き−6であること、または11秒後に面積が0になることから、(11,0)を見つけて、2点を結びます。

(5)おまけの問題です。

面積を表わす3つの式が、y=6x、y=24、y=−6x+66であったこと、yが面積であることを、もう一度確認しておきます。

y=6xのyに18を代入して18=6x、この1次方程式を解いてx=3
y=−6x+66のyに18を代入して18=−6x+66、これを解いてx=8

3秒後と8秒後が答えです。



Japanese 大人でも間違える国語の熟語(同音異義語)


大人でも迷う、国語の同音異義語です。
クイズ形式でチャレンジしてみましょう。中学入試・高校入試レベルで、全70問です。


問題文のカタカナの部分にあてはまる、漢字の熟語を答えてください。

下にのせた熟語のうち、赤字のものが正解です。

青字のものは、正解と間違えやすい熟語です。青字の熟語には、どんなときに使うのか、使用例をのせてあります。


1、物語はイガイな結末をむかえた。(カタカナの部分にあてはまる漢字を答える。)

意外 (こちらが正解。)
以外 それイガイの方法(〜以外というときに使います。)

2、会議で人の意見にイギをとなえた。

意義 イギのある仕事
異義 同音イギ語
異議

3、最後まで自分のイシを貫いた。

意志
意思 イシ表示をする
遺志 父のイシを継ぐ

4,体の調子にイジョウはない。

異状
異常 イジョウな言動

5、イッパツの銃声が鳴り響いた。

一発
一髪 危機イッパツ(四字熟語、危機一髪のときに使うだけ)

6、ゲルマン民族の大イドウ。

移動
異動 会社の人事イドウ

7、政治家のカイコ録を読む。

回顧
懐古 幼少時代をカイコする

8、河川の堤防をカイシュウする。

回収 廃品カイシュウ
改修

9、犯人はカイシンして心をいれかえた。

会心 カイシンのできばえ
改心

10、聴衆の質問にカイトウする。

回答
解答 試験問題のカイトウ

11、病室の患者はカイホウにむかった。

介抱 弱った病人をカイホウする
快方

12、放課後、校庭を一般の人にカイホウする。

開放
解放 奴隷カイホウ宣言

13、正しいかどうか、カクシンがもてない。

核心 カクシンにふれる
確信

14、実験の結果を予測してカセツをたてる。

仮説
仮設 カセツの舞台、カセツ住宅

15、実験のカテイをレポートにまとめた。

過程
課程 中学校の教育カテイ

16、芸術の時間は音楽カンショウだった。

観賞 カンショウ用の魚
鑑賞

17、若い人の消費動向にカンシンがある。

感心 力ンシンな心がけ
関心
歓心 人のカンシンを買う
寒心 力ンシンに堪えない

18、キカイ体操の選手。

機械 キカイ文明
器械
機会 絶好のキカイ

19、消化キカンの病気で入院した。

機関 金融キカン
気管 キカン支炎
器官

20、国の環境キジュンに従う。

規準
基準 キジュン以下の数値

21、キセイ事実として認める。

既成
既製 キセイ品を買う

22、大自然のキョウイというほかはない。

脅威 キョウイを感じる
驚異

23、生存キョウソウに負けて絶滅する。

競走 自動車キョウソウ
競争

24、今後の対策をケントウする。

検討
見当 ケントウをつける
健闘 ケントウを祈る

25、先輩にコウイをだく。

好意
厚意 コウイに感謝する

26、有名な楽団の定期コウエンを聴きに行く。

公演
講演 作家の文化コウエン会
好演 わき役のコウエン

27、子どもはコウキ心が強い。

好奇
好機 コウキをのがす

28、書きかけの原稿をコウセイする。

厚生 老人コウセイ施設
更生 犯罪者のコウセイ
公正 コウセイな裁判
校正

29、試験時間のサイゴまであきらめない。

最後
最期 サイゴをとげる(死の意味で用いる)

30、税率を上げるにはジキが悪すぎる。

時機
時期 運動会のジキ

31、あの人は上昇シコウが強い。

思考 シコウをめぐらす
志向
試行 シコウ錯誤

32、係員のシジにしたがって移動する。

支持 多数のシシを得る
指示

33、ジセイの念がおきてきた。

自制 欲望をジセイする
自省

34、国語ジテンと漢和ジテン。

事典 百科ジテン
辞典

35、潔く(いさぎよく)失敗をジニンする。

自認
自任 釣りの名人をジニンする

36、発売されたばかりのシュウカン誌。

週間 交通安全シュウカン
週刊

37、事態のシュウシュウをはかる。

収拾
収集 家庭のゴミをシュウシュウする

38、就職希望者の身元をショウカイする。

紹介 新入生のショウカイ
照会

39、新首相のショシン表明演説。

初心 ショシンに返る
所信

40、正解をシンチョウに選ばなければならない。

慎重
深長 意味シンチョウ(四字熟語、意味深長のときだけ)

41、シンコウ国との交流を深める。

新興
振興 学術のシンコウ
親交 シンコウを結ぶ

42、敵国の軍隊がシンニュウしてきた。

進入 車両シンニュウ禁止
浸入 海水のシンニュウ
侵入

43、船はシンロを変更した。

針路
進路 卒業生のシンロ

44、駅で下車時に運賃をセイサンした。

清算 過去をセイサンする
精算

45、彼とはゼッコウした。

絶交
絶好 ゼッコウのチャンス

46、ゼッタイにそんなことをしてはいけない。

絶対
絶体 ゼッタイ絶命(四字熟語、絶体絶命のときだけ)

47、住民のソウイで決定した。

創意 ソウイ工夫
総意
相違 意見のソウイをみる

48、新しい文化をソウゾウする。

想像 ソウゾウをこえる
創造

49、兄弟のタイショウ的な性格。

対象 研究のタイショウ
対照
対称 左右タイショウ

50、力士が崩れたタイセイを立て直す。

大勢 タイセイに変化なし
体制 資本主義タイセイ
態勢 出動タイセイをとる
体勢

51、大学で学問をツイキュウする。

追及 責任のツイキュウ
追求 利益のツイキュウ
追究

52、大臣としてテキカクな人はなかなかいない。

適格
的確 テキカクに答える
適確 テキカクな予想

53、その値段だとテキセイな価格だといえる。

適正
適性 仕事へのテキセイ

54、人に責任をテンカする。

添加 食品テンカ物
転嫁

55、彼はその分野でトクイな才能を発揮した。

得意 水泳がトクイだ
特異

55、使いやすいのがこの製品のトクチョウです。

特徴 トクチョウのある字
特長

56、彼のヒジョウな性格は治らなかった。

非常 ヒジョウ事態
非情

57、そんなことをしていると不合格はヒッシだ。

必至
必死 ヒッシの覚悟

58、みんなのヒナンをあびた。

非難
避難 ヒナン訓練

59、人類史上、フキュウの名作と呼ばれている。

不朽
普及 DVDのフキュウ

60、隣人に対するフシンの念で一杯になった。

不振 食欲フシン
不信
不審 フシンな点をただす
普請 ビルをフシンする

61、どこでも通用するフヘン性を持つ。

不変 永久フヘンの真理
普遍

62、病気でヘイコウ感覚が狂ってしまった。

平行 ヘイコウ線をたどる
並行 ヘイコウして行う
平衡

63、ホケン室で休むことにした。

保健
保険 生命ホケンにはいる

64、壊れた建物のホシュウ工事をする。

補習 ホシュウ授業
補修

65、国の安全ホショウに関わる。

保証 品質のホショウ
保障
補償 損害のホショウ

66、人生は諸行ムジョウだ。

無上 ムジョウの光栄
無常
無情 ムジョウなしうち

67、ヤセイ動物を観察する。

野生
野性 ヤセイ的な魅力

68、ユウシュウの美を飾る。

優秀 ユウシュウな成績
有終

69、住民のヨウセイに応じる。

養成 人材のヨウセイ
要請

70、大地震をヨチする。

余地 疑うヨチかない
予知



mathematics 高校数学が苦手な人の一発大逆転勉強法


すぐに効果の出る学習法、実践編です。

説明のための例として『チャート式基礎からの数1+A』いわゆる青チャートを用います。網羅的で、解答が詳しく、評判のよいテキストだからです(別の本を使っている人も、基本的には同じですから、気にせずに読み進んでください)。


まず、1単元に集中する

既に学校で履修した短めの単元を1つだけ選び、まず、その単元を完全に征服することを当面の目標にします。1単元を完全にやり遂げた後、次に進んでください。

1つの単元を極めれば、その方法はそのまま他の単元でも応用できます。既習事項で会得した方法は、未習事項を予習する際にも使えます。


例題に集中する

第1章方程式と不等式の「式の計算」を例としてとりあげます。
全35ページ、例題の数は21題です。

他の問題には目もくれず、先にこの例題だけを完全に自分のものにします。
目標を限定して、そこを最初に大きく俯瞰するという学習態度は、どの教科でも必要な心構えです。

例題が自力でできれば、模範解答と見比べます。少しでも違っていれば、模範解答がなぜそうなっているのか納得できるまで考えて、自分なりの結論を出しておきます。

自力でできなければ、あるいは間違っていれば、解答を熟読します。
解答を見ながらでもよいので(写すのではありません)、自分の式、言葉で答を書いていきます。

ここで深く、こだわってください。ある式から次の式へ、なぜそのように思考が進んでいくのか、1点の疑問も残さずに納得できるまで考え抜いて、自分の頭からその発想が湧き出たと錯覚できるまでに達したら、おもむろに答を書いていきます。
最も肝要な部分ですから、絶対に妥協しないでください。

こうして、たった21題の例題を走破します。

すぐにもう一度、21題を最初からやり直します。
最初に簡単にできた問題は、やらずにとばしても構いません。2度目の挑戦で完全制覇できれば次のステップへ、まだ自力でできない問題があれば従前と同じやり方で、その問題だけもう一度チャレンジします。


類題を征服する

例題を終えたら、次にそのページ下の練習問題(類題)34題を全く同じ方法でやり終えます。

多くの受験生の意見によりますと、青チャートの例題だけで東大の文系までの数学であれば完璧だそうです(ほんまかいな?)から、類題が最初できなくても、全然気にする必要はありません。できなかった問題は、例題と同じ方法で、できるまで再チャレンジすればよいのです。


演習問題に挑戦する

例題、類題を屈服させた後、満を持して演習問題A・B、16題に挑戦します。

ハードです。数学の苦手な人にとってはとてつもなく高い壁です。
しかし、できなくてもめげる必要はありません(すでにやり終えた例題だけで、東大までは行けるのです)。解答を吟味し、1点の曇りもなく納得できるまで考え抜き、自分の力だけで模範的な解答が書けるようになるまで頑張ります。


1つの山の踏破が全アルプス登頂につながる

これだけです。

35ページですから、3日もあれば完了します。

こうやって、1章刻みに、確実に撃破していきます。

運がいい人なら2章目をやり終えた日の翌朝、神に見放されかかっている人でも6章目までくれば絶対(青チャート数1Aは全6章です)、あなたは目覚めた瞬間、数学の権威に生まれかわったことを心から実感することでしょう。



Japanese 大学入試 AO入試・推薦入試(3) 志望動機


AO入試・推薦入試、特に指定校推薦入試では、志望動機を書くことが多い。以下は文章構成の1例である。


志望動機

書出し

私は読書が好きで、編集者として、あるいは創作者として、職業として文学に携わりたいという強い希望を持っている。

その専攻分野を志望する理由

現代は混迷の時代だと言われ、文学の世界も例外ではない。『***』のように、ウエブ上からベストセラーが生まれ、また、『***』など、一世を風靡した文芸誌で姿を消したものも少なくない。
しかし、私は他の文化や芸術と同様に、文学もまた不滅のものであろうと確信している。私が、面白い文学作品を通して人間というものの不思議さや崇高さに心を奪われたように、これからも人類が生き続ける限り、文学は人間を鼓舞し、勇気づけ、成長させるであろう。私はその世界で貢献したい。

なぜ、その大学、その学部でないといけないのかを、しっかりと調べて書く

**大学**学部は、まさに私の夢の実現に最適の学部であると確信している。過去、文芸や出版、メディアの世界に数多の人材を輩出してきた伝統の力に期待するところも大だが、実作から編集や各種メディアの制作にわたって幅広く学べる六つの新しい「論系」の魅力に強く心を惹かれている。中でも「文芸・ジャーナリズム論系」の文芸創作プログラムや編集・ジャーナリズムプログラムを深く学び、学友と切磋琢磨することで、私の夢を実現したい。

まとめ

私は中高の六年間、**部に籍を置いた。自分なりに頑張ったつもりだが最後までレギュラーにはなれなかった。また、生徒会の役員に当選したものの、仕事ができない挫折感も味わった。しかし、本当に充実した六年間であったと胸を張ることができる。それは、いつも良書が私の友であり、私を勇気づけてくれたからだ。今度は、私が文学の世界に献身し、良書を生み出すことで社会に貢献したいと考えている。



mathematics 1次関数(6)(応用問題の解き方(1):1次関数と図形)


1次関数の利用の問題のうち、図形のからんだ問題を楽に確実に解ける方法について、説明します。

重要なポイントは、(1)グラフに座標を書き込めば絶対解ける、(2)交点→連立、x軸→y=0、y軸→x=0、中点の公式を使いこなす、(3)どんな難問も必ず解ける、ある技がある、の3つです。

関数と面積

直線lは関数y=−x+9のグラフ、直線mは関数y=3x−3のグラフである。直線lとy軸、直線m、x軸との交点をそれぞれA、B、Cとし、直線mとy軸、x軸との交点をそれぞれD、Eとする。
関数と面積(1)△ADBの面積を求めなさい。
(2)△BECの面積を求めなさい。


















問題を解く前に

与えられたグラフに、まず、「直線の式」を記入します。応用問題ほど、「手」と「目」を使って解いていきます。「頭」を使うようでは解けません。グラフや図に式が書いていないとき、問題をさっと読んだ段階で式を記入しておきます。

(グラフの問題に関わらず、問題文を何度も読み直すようでは応用問題は解けません。問題文に書いてあることはすべて図やグラフに書き写しておいて、図やグラフだけを見て解くようにしないと、応用問題は永遠に解けません。)

(1)の解き方

1次関数のグラフを使った応用問題は、「座標」さえ書き込んでおけば絶対に解けます。(1)では、点A、B、Dが出てきました。この3点の座標をグラフに書き込んでいきます。
点Aは、直線lと、y軸との交点です。「y軸との交点」と気がつけば、直線lの式にx=0を代入します。なぜなら、y軸上の点は、(0,1)、(0,2)・・・と、すべてx座標は0だからです。
y=−x+9に、x=0を代入してy=9
だから点Aの座標は(0,9)です。

点Dも同様に、直線mとy軸との交点ですから、mの式y=3x−3にx=0を代入します。そうすると、y=−3
よって、点Dの座標は(0,−3)とわかります。

重要:「y軸との交点」を求めるときは、x=0を式に代入する


最後に点Bの座標を求めます。
点Bが、直線lと直線mとの交点であることに気づかないといけません。そして、習ったように、直線の交点の座標は2つの式を連立方程式として解いたときの解となる。たびたび出てきますから、「交点」=「連立」と頭にたたき込んでおきます。

重要:交点と気づけば連立方程式をたてて解く

直線l:y=−x+9、直線m:y=3x−3、この連立方程式を解いて、点Bの座標を求めます。

交点の座標

















左図より、点B(3,6)



この段階で、問題の図、グラフには、式と座標の書込みができていないといけません

関数と面積2あとは、自分の書き込んだ座標を見て、答えを求めるだけです。
△ADBの面積ですから、底辺はADの長さで書き込んだグラフより9+3=12、高さはBのx座標にあたるので3、よって、面積は12×3÷2=18









重要:座標をグラフに書き込むと、簡単に解ける

(2)の解き方

1次関数のグラフを使った応用問題は、「座標」さえ書き込んでおけば絶対に解けます。(2)では、点C、Eが出てきたので、この2点の座標を求めて、グラフに書き込んでいきます。

C、Eは、直線とx軸との交点です。x軸上の点はすべて、(1,0)、(2,0)・・・というふうに、y座標が0です。つまり、「x軸との交点」は、すべてy=0なので、式にy=0を代入すればよいことになります。

直線lの式にy=0を代入すると、0=−x+9
この方程式を解いて、x=9
よって、Cの座標は(9,0)

直線mの式にy=0を代入して、0=3x−3
この方程式を解いて、x=1
よって、Eの座標は(1,0)

重要:「x軸との交点」を求めるときは、y=0を式に代入する

関数と面積3△BECの底辺はECで8、高さは点Bのy座標で6
よって、面積は8×6÷2=24













面積を2等分する直線の問題

3点A(0,8)、B(−3,2)、C(5,6)を頂点とする△ABCがある。点Aを通り、△ABCの面積を2等分する直線lの式を求めなさい。

問題を解く前に

グラフに「座標」を書き込んで、グラフだけを見て解くようにします。

二等分解き方

直線の式を求める問題ですが、やはり、その前に座標を求めて書き込みます。「座標」さえ書き込んでおけば、どんな問題でも解けます。







ここでは、さらに「面積を2等分」という問題のやり方を知っておかないといけません。
「面積を2等分」の問題の場合、三角形の面積を求めてそれを半分にする問題もないことはありませんが、きわめて例外です。

二等分は中点図を見たらわかるように、面積を求めなくても、底辺の中点を通る直線で三角形の面積は2等分されます。面積を二等分する直線の問題は、実は、「中点」を求める問題なのです。

重要:面積を二等分する問題は、中点を求める問題である









ですから、この問題も、BとCの中点を考えてそれをMとし、点Mの座標を求めればよいのです。

では、中点の座標はどうやって求めればよいのでしょう?

中点とは、2つの点の真ん中です。真ん中とは、2つのものの平均のことです。例えば、1と5の真ん中は3です。式は(1+5)÷2。1と5の平均値です。
座標でも同様、2つの点の真ん中、平均をとれば、それが中点です。ただし、座標はx座標とy座標に分かれますから、それぞれの真ん中、平均だということになります。
中点のx座標は、2つの点のx座標の平均、(一方のx座標+他方のx座標)÷2、y座標も、(一方のy座標+他方のy座標)÷2で求められます。
x座標は、2点のx座標をたして2で割る、y座標は、2点のy座標をたして2で割る、と覚えておきましょう。

中点の公式








中点を求める公式より、点Mのx座標は、B、Cのx座標をたして2で割って(−3+5)÷2=1、
点Mのy座標は、B、Cのy座標をたして2で割って(2+6)÷2=4
ゆえに、M(1,4)となります。

二等分2点Mの座標(1,4)を書き込むと、直線lは、2点A(0,8)、M(1,4)を通っています。
2点さえわかれば、直線の式は求められます。

この2点の座標を1次関数y=ax+bの式に代入して、
8=b
4=a+b
この連立方程式を解いて、a=−4、b=8

だから、直線lの式はy=−4x+8


発展問題は、たった1つの技ですべて解ける

1次関数の入試問題、発展問題は何種類もあるように見えますが、実はたった1種類しかありません。「ある点の座標の一方がわかれば、その点を通る直線の式から他方の座標を見つける」、これで、すべて解けます。
そのことを見ていきましょう。

直線lは関数y=2x+1のグラフ、直線mは関数y=−x−2のグラフである。点P(t,0)を通りy軸に平行な直線と直線l、mの交点をそれぞれQ、Rとする。QR=15のとき、tの値を求めなさい。ただし、t≧0とする。
発展問題1
解くための最優先事項はこれまでと同じです。
問題に関係のあるすべての座標をグラフ中に書き込む」です。
















この問題では、点Qと点Rの座標も書き込まないと解けません。それに気づけば解けたも同様です。

点Qから考えます。

x座標は点Pと同じになるはずですからtです。

問題はy座標です。どこにもヒントがないように見えます。しかし、ヒントのない数学の問題はありません。
この場合のヒントは、点Qを直線lが通っていることです。
直線lの式はy=2x+1ですが、その意味は、「直線l上の点はすべて、y=2x+1の関係が成り立つ」、つまり、「直線l上の点は、y座標=2×x座標+1になっている」ということです。
ですから、点Qのy座標はy=2x+1のxにtを代入して、2×t+1

これで、点Q(t,2t+1)と書き込めます。

点Rも同様です。

まず、x座標はt。

y座標は、通っている直線の式、y=−x−2より、x=tを代入してy=−t−2。
よって、点R(t,−t−2)

発展問題2あとは、座標を見て、問題に合った方程式をしっかりとつくるだけです。

QPの長さは、Qのy座標だから2t+1。

特に要注意なのは、PRの長さです。

Rのy座標が−t−2だからといって、PRの長さを−t−2とすると誤りです。
なぜなら、点Rのy座標は「負の数」だからです。
もし、点Rの座標が(1,−3)だったとしたら、PRの長さは−3ではありません。長さは常に「正の数」であり、−3の長さはただの3です。
ですから、点Rのy座標が−t−2であれば、長さは正負を入れかえた−(−t−2)にしないといけません。

以上より、QP=2t+1、PR=−(−t−2)=t+2
よってQR=QP+PR=2t+1+t+2

方程式はQR=15より
2t+1+t+2=15
3t=12
t=4

重要:座標が(t,?)のとき、その点を通る式を見つけてx=tを代入すれば、y座標(?の部分)がわかる(これが、すべての発展問題を解くための武器です)

重要:座標が負の数であれば、その長さ−(負の数)にしないといけない



もう1問、やや難しくなりますが同じやり方で解ける問題で復習してみましょう。

直線lは関数y=2xのグラフであり、直線mは関数y=−x+15のグラフである。2つの直線の交点をA、OA上の点をP、点Pを通りx軸に平行な直線とmとの交点をQ、点Pを通りy軸に平行な直線とx軸との交点をR、点Qを通りy軸と平行な直線とx軸との交点をSとする。長方形PQRSが正方形になるとき、点Pの座標を求めなさい。

解き方

座標さえ入れていけば、絶対に解けるはずです。

発展問題3問題の最後に、「点Pの座標を求めなさい」とあるので、点Pのx座標をtと決めてしまいます。直線l、y=2xが点Pを通っているので、x=tを代入してy=2t
このように、点Pの座標を、(t,2t)と入れてしまいます。

ここで、PRの長さは2tと表せます。

正方形なので、PQも2t。そうすると。点Qの座標は、x座標がt+2tの3t、y座標はPRの長さと同じで2tです。

点Qは、(3t,2t)と表せる。

ところが、その点Qを直線mが通っています。ということは、y=−x+15が成り立ちますから、この式に、点Qの座標のx=3t、y=2tを代入して、
2t=−3t+15

この方程式を解いて、t=3

よって、点Pの座標は、(t,2t)にt=3を入れて、(3,6)


しつこくまとめ

(1)グラフに式と座標、特に座標書き込めば絶対解ける

(2)交点は連立、x軸はy=0、y軸はx=0、中点の公式を使いこなす

(3)どんな難問も必ず解ける、ある技がある


その技とは・・・

関数の応用はこれだけ

mathematics 1次方程式の利用(2)(整数・過不足・年齢・割合の問題)


この稿では、1次方程式の利用の問題のうち、「整数」、「過不足」、「年齢」、「割合」の文章題を取りあげています。「文章題の基礎」については1次方程式の利用(1)を、「速さ・食塩水の問題」は1次方程式の利用(3)を、ご覧ください。


「方程式で文章題を解く」とは、(1)求めたいものをxとする(2)等式をつくる(3)方程式の計算方法にしたがって解を求める、この3つの作業をおこなうことです。
今日は、「1次方程式の利用」でよく出題される問題をとりあげ、3つの作業のうちの2番目、「等式をつくる」を中心に解き方の練習をします。

文章題で式を立てるときは、「等式をつくる」ことに的(まと)をしぼると、楽に式を作ることができるようになります。
もう一つのコツは、等式をつくるとき、問題文の文章をできるだけそのまま活用することです。


整数の問題1
連続する3つの整数があり、その和は96である。この3つの整数を求めなさい。

(作業1)xを決める
 問題の最後を眺めると、「3つの整数を求めなさい」とある。3つともxにはできないから、一番小さい数をxにする。

(作業2)等式をつくる前の準備
「連続する3つの整数」とは、7、8、9のように3つ並んだ整数をいいます。1ずつ増えます。だから、最小の数をxとすると、次はx+1、その次はx+2になります。

等式をつくる
 問題文中の「その和は96である」をそのまま利用します。文章題では、言葉の「〜は・・・」の「」をそのまま数式の「」にしたら、うまくいくことがほとんどです。
だから、「和は96」より「和」=96

x+x+1+x+2=96

(作業3)方程式を解く
x=31

解答を書く
1ずつ増える数3つを求めればよいから、一番小さい数が31、あと32、33

この問題で覚えておくこと
(1)連続する3つの整数は、x、x+1、x+2と表わされる
(2)言葉の「は」を=にすると、楽に式が立てられる


整数の問題2
2けたの整数があり、その10の位の数は6である。この整数の十の位の数字と一の位の数字を入れかえると、もとの整数より36小さくなる。もとの整数を求めなさい。

中学1年生にはやや難しい問題です。

(作業1)xを決める
問題文の最後に、「もとの整数を求めなさい」とあるが、2けたの数の場合、「もとの整数」をxとすることはできません。
文字式で学んだように、2けたの数は、例えば58だと10×5+8だから、普通10x+yと表わします。この問題の場合、「10の位の数が6」と指定してあるから、10x+yのうち、xにあたるのが6、yのかわりが方程式のxになります。
したがって、「1の位をxとする」が正しい。

(作業2)等式をつくる前の準備
10の位が6だから、もとの2けたの整数は10×6+x、つまり60+xになります。

等式をつくる
問題文を読んで、数学的にどうなるんだろうと考えるのではなくて、問題文のどこが左辺になって、どこからが右辺か、という発想をするべきです。「等式をつくるとき、問題文の文章をできるだけそのまま活用する」とは、そういう意味です。

「この整数の十の位の数字と一の位の数字を入れかえると」、「もとの整数より36小さくなる」となっていますから、「この整数の十の位の数字と一の位の数字を入れかえると」が左辺、「もとの整数より36小さくなる」が右辺です。

もとの整数は、10×6+xです。
「十の位の数字と一の位の数字を入れかえると」、6とxを入れかえるわけだから10x+6、これが左辺。

「もとの整数より36小さくなる」に、そのまま当てはめて、もとの整数10×6+x−36、これが右辺。

式は、10x+6=60+x−36

(作業3)方程式を解く
x=2

解答を書く
求める「もとの整数」10×6+xの、1の位が2とわかったから、答えは62

この問題で覚えておくこと
(1)2けたの整数は、文字式では10x+y、方程式では10の位か1の位が問題で指定されているので、10x+yにあてはめて考える
(2)問題文のどこまでが左辺で、どこからが右辺か、という発想で問題を読む


過不足の問題
生徒に折り紙を配るのに、1人に5枚ずつ配ると10枚余り、1人に6枚ずつ配ると4枚不足する。生徒の人数と折り紙の枚数を求めなさい。

(作業1)xを決める
問題の最後を眺めると「生徒の人数と折り紙の枚数」の2つ書かれています。素直に、前の「生徒の人数」をxとします。
(過不足の問題は、人数をxにしたほうがずっと簡単に解けます。)

(作業2)等式をつくる
「1人に5枚ずつ配ると10枚余り」が左辺で、人数をxにしましたから5x+10、「1人に6枚ずつ配ると4枚不足する」が右辺になり6x−4
式は、5x+10=6x−4

問題文中の「、」の、左が左辺、右が右辺になることが多い。
また、問題文に素直に方程式をつくると、「余る」だと+、「不足」だと−と素直に式に書くことができます。

(作業3)方程式を解く
x=14

解答を書く
人数をxとしたので14人。
折り紙の枚数を求めるときも、頭で考えるのではなく、問題文にもどります。「1人に5枚ずつ配ると10枚余る」にそのまま当てはめて、5×14+10=80枚
「1人に6枚ずつ配ると4枚不足する」に当てはめても、6×14−4=80と同じ答えが出てきます。

研究
過不足の問題は、人数でなくて折り紙の方をxにして解くように指定されることがあります。こちらはやや難しくなります(難しくなる理由は、問題文をそのまま使えないからです)。
解き方としては、「等式をつくる」に専念します。
方程式をたてるときの鉄則として、「xにしなかったほうを表わす式をつくれば等式ができる」があります。
この問題では、「人数」と「折り紙の枚数」が出てきました。「折り紙の枚数」をにしたら、「人数」のほうで等式をつくることができます。

「1人に5枚ずつ配ると10枚余る」ということは、人数は折り紙を1人分の5枚で割った数です。「10枚余った」わけだから、折り紙の枚数から10を引いて、1人分の5で割ったのが人数を表わす式です。
右辺も同様に考えて、
(x−10)÷5=(x+4)÷6
つまり、x−10/5=x+4/6 /は分数の横棒

この問題で覚えておくこと
(1)問題文中に「、」があれば、「、」の左が左辺、右が右辺になることが多い
(2)xにしなかったほうを表わす式をつくると、等式ができる


年齢の問題
現在、父は40歳、子は12歳である。父の年齢がこの年齢の2倍になるのは何年後か、求めなさい。

(作業1)xを決める
問題の最後が、「何年後か」なので、何年後かをxにします。

(作業2)等式をつくる
問題文「父の年齢がこの年齢の2倍になる」をそのまま使い、「父の年齢」=「子の年齢の2倍」という等式にします。

気をつけないといけないのは、「誰でも平等に年をとる」ということ。x年たったら、父もx歳、子もx歳、年をとってしまいます。
言い換えると、今の年齢ではなくて、x年後の年齢を使って、「父の年齢」=「子の年齢の2倍」の式に当てはめないといけません。
したがって式は、40+x=(12+x)×2
つまり、40+x=2(12+x)

(作業3)方程式を解く
x=16

解答を書く
16年後

この問題で覚えておくこと
(1)年齢の問題では、父と子、両方の年齢にxをたしたもので等式をつくる


割合の問題
ある品物に、原価の3割の利益を見込んで定価をつけたが、定価の1割引きで売ったため利益は340円であった。この商品の原価を求めなさい。

(作業1)xを決める
最後に「この商品の原価を求めなさい」とあるから、商品の原価をxとします。

(作業2)等式をつくる前の準備
文字式で学んだことが必要になります。
「3割」は0.3ですが、「3割の利益」になると0.3ではありません。「もとの値段よりさらに3割儲けたい」、つまり「もとにあたる割合1よりさらに0.3上乗せしたい」、1+0.3=1.3です。
「定価の1割引」も同様、1割は0.1ですが、「もとの割合から0.1ひく」という意味で、1−0.1=0.9です。
言葉の意味もあやふやな人が多いので説明しておくと、お店をしている人がよそから仕入れたときの値段が「原価」、それに利益を上乗せして売ろうとした値段が「定価」、売れないので値引きをして実際に売った価格が「売り値(売価)」です。

等式をつくる
xを1.3倍して、さらに0.9倍だからx×1.3×0.9、そして、「利益は340円であった」の文言に忠実に。「利益」は、実際に売った値段そのものではなくて、実際に売った値段から人に払った原価を引いた残りが儲け、利益です。
よって、式は、x×1.3×0.9−x=340

(作業3)方程式を解く
x=2000

解答を書く
2000円

この問題で覚えておくこと
(1)「3割の利益」は0.3ではなくて1+0.3=1.3、「1割引」は0.1ではなくて1−0.1=0.9



science 化学反応式 中学生の学習法


化学反応式を理解し覚えるには、丸暗記ではなくて、「なぜそうなるのか」を考えて導き出す方法を先に理解しておいたほうがよい。
この稿では前半で、「なぜ」を考えながら化学反応式を書けるようになる方法を説明し、後半で、覚えなければならない化学反応式をまとめてある。

また、化学反応式が「なぜそうなるのか」を考えるには、その前提としておもな物質の原子記号化学式をあらかじめ理解しておく必要がある(原子記号・化学式については『原子記号・化学式』に説明がある)。
特に、単体の気体の化学式は、水素はH2、酸素はO2のように、必ず2個結びついた形になっていると徹底して覚えておくことが必要である。

注意:前稿と同様、例えば2H2とあれば、後の2は下付の小文字として読み替えること。


簡単な化学反応式

硫黄を加熱すると硫化鉄ができる。この化学反応を、化学反応式で書いてみよう。

まず、日本語で書いてみる(鉄と硫黄で硫化鉄ができることを知っていないと書けない)。
鉄+硫黄→硫化鉄

次に、このことを原子記号と化学式で書き換える(原子記号を覚えていないと書けない)。
Fe+S→FeS

これで終了。この式が、もっとも易しい化学反応式である。


炭素を燃焼させると二酸化炭素ができる。このときの化学反応式は少しだけ複雑になる。

まず日本語で書いてみる(物質を燃焼させるということは酸素と結びつくことだと知っていないと書けない)。
炭素+酸素→二酸化炭素

次に、原子記号と化学式を使って書き換える(酸素の化学式はO2、二酸化炭素の化学式はCO2であることを覚えていないと書けない)。
C+O2→CO2
炭素の燃焼
これで完成。



標準的な化学反応式

次に、電気分解したときの化学反応式を書いてみよう。

まず、物質名で反応を書く(やはり、何ができるかを知っていないと書けない)。
水→水素+酸素

次に、このことを、化学式を使って書き換える(化学式を覚えていないと書けない)。
H2O→H2+O2

ここで、矢印の左辺と右辺で原子の数が合わないことに気づかなければならない。水素の数は合っているが、酸素Oは左辺には1個、右辺には2個で、個数が合わない。
原子の数が合わないときは、多い方にそろえる。この場合、右辺のOが2個だから、それにそろえるために、左辺のH2Oを2倍して2H2Oとする。
2H2O→H2+O2
今度は、原子Hの個数が合わなくなった。酸素は合ったのでO2はいじらないで、Hの個数を合わせることを考える。個数の多い方にそろえる。左辺は2H2でHは4個、右辺のH2を4個にするには2H2とすればよい。
2H2O→2H2+O2
水の電気分解
これで完成である。



が燃焼して酸化銅ができる反応を化学反応式で書いてみよう。

まず、物質名で化学反応を書く。
銅+酸素→酸化銅

これを化学式を使って書き換える。
Cu+O2→CuO

左辺と右辺で銅と酸素の原子の数を確認する。銅は1個ずつで合っているが、酸素は左辺が2個で右辺は1個。
個数の少ないほうを多い方と同じになるように変形する。右辺を2倍して、
Cu+O2→2CuO
このとき、2倍した2は化学式の前につく(2CuOとなる、銅の化学式CuOが成り立たなくなるからCuO2とはならない)。
これで、酸素の個数は2個ずつでつりあったが、今度は銅が左辺は1個、右辺は2個で、まだ不十分。多い方に合わせるために左辺のCuを2個にして2Cu。これで、
2Cu+O2→2CuO
銅の燃焼
これで終了。


マグネシウムを燃焼させて酸化マグネシウムができるときも同様の式になる。
2Mg+O2→2MgO

水素が燃焼してができるときは、左辺の水素分子がH2になるだけで、他は同じである。
2H2+O2→2H2O
水素の燃焼



やや複雑な化学反応式

炭酸水素ナトリウムを加熱して分解するときの化学反応式を考えてみよう。

まず、化学反応を物質名で記述する(この場合も、分解で何ができるかをしっかりと覚えておかないと式を書けない)。
炭酸水素ナトリウム→二酸化炭素+水+炭酸ナトリウム

次に、化学式に置き換えていく。
「物質名は化学式をうしろから読んだものである」ことを思い出し、また、「炭酸」はCO3と表わされることを知っておかないといけない。それで、炭酸水素ナトリウムはNaHCO3。
また、炭酸ナトリウムは、ナトリウム原子2個が炭酸CO3と結びついたものであることも覚えておく必要がある(「イオン」について学ばないと、ここは暗記するしか方法がない)。
NaHCO3→CO2+H2O+Na2CO3

最後に、左辺と右辺の原子の個数を合わせる。右辺の水素HとナトリウムNの個数が2個であるのに対し、左辺のH、Naは1個である。合わせるために左辺を2NaHCO3にする。
2NaHCO3→CO2+H2O+Na2CO3
炭酸水素ナトリウムの分解


これで左辺と右辺のすべての原子の個数が合致したので完成である。



酸化銅炭素を加熱し、酸化銅が炭素によって還元されてにもどる反応の化学反応式を考えてみよう。

まず、物質名。
酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素

化学式で記述する。
CuO+C→Cu+CO2

他の原子の個数は左右同じなのに、酸素だけ左辺は1個、右辺は2個。だから、左辺のCuOを2倍して、
2CuO+C→Cu+CO2

今度は銅が左辺2個、右辺1個だから、右辺のCuを2倍して、
2CuO+C→2Cu+CO2
酸化銅の還元



中学生が知っておかないといけない化学反応式

中学生が覚えておかないといけない化学反応式を、教科書に記載されているグループごとにまとめると以下のようになる。

分解

炭酸水素ナトリウムの分解 2NaHCO3→CO2+H2O+Na2CO3

酸化銀の分解 2Ag2O+4Ag+O2

水の電気分解 2H2+O2→2H2O

塩化銅の電気分解 CuCl2→Cu+Cl2

中和

塩酸+水酸化ナトリウム→水+塩化ナトリウム HCl+NaOH→H2O+NaCl

硫酸+水酸化バリウム→水+硫酸バリウム H2SO4+Ba(OH)2→2H2O+BaSO4

酸化

炭素の燃焼 C+O2→CO2

銅の燃焼 2Cu+O2→2CuO

マグネシウムの燃焼 2Mg+O2→2MgO

水素の燃焼 2H2+O2→2H2O

鉄の燃焼 3Fe+2O2→Fe3O4

化合

鉄+硫黄→硫化鉄 Fe+S→FeS

銅+硫黄→硫化銅 Cu+S→CuS

還元

酸化銅の炭素を使った還元 2CuO+C→2Cu+CO2

酸化銅の水素を使った還元 CuO+H2→Cu+H2O

金属と酸の反応

鉄+塩酸→水素+塩化鉄 Fe+2HCl→H2+FeCl2

亜鉛+塩酸→水素+塩化亜鉛 Zn+2HCl→H2+ZnCl2

マグネシウム+塩酸→水素+塩化マグネシウム Mg+2HCl→H2+MgCl2

その他

塩化アンモニウム+水酸化カルシウム→アンモニア+水+塩化カルシウム
2NH4Cl+Ca(OH)2→2NH3+2H2O+CaCl2

石灰石(炭酸カルシウム)+塩酸→二酸化炭素+水+塩化カルシウム
CaCO3+2HCl→CO2+H2O+CaCl2

石灰水(炭酸カルシウム)+二酸化炭素→水+炭酸カルシウム
Ca(OH)2+CO2→H2O+CaCO3



science 原子記号・化学式 中学生の学習法


最初に言葉の定義です。

原子記号…物質を構成する約100ある原子を、アルファベットを使って記号で表わしたもの

化学式…物質が現実に存在する姿を、原子記号を使って表わしたもの

化学反応式…化学変化のプロセス・過程を、化学式を使って表わしたもの

注意1:
例えば水素の場合、化学式は
水素





二酸化炭素の化学式は

二酸化炭素



が正しい書き方ですが、ここでは下付き文字を使用できないので、水素はH2、二酸化炭素はCO2と表記しています。原子記号の後の数字は、下付の小さい文字であるとしてお読みください。

注意2:
例えば酸素分子を下のように表わした場合、
酸素分子前に書かれた大文字の2は「酸素分子が2個あること」、後の小文字の2は「酸素原子が2個結びついて酸素の分子を作っていること」を表わします。
つまり、前の大文字のは分子の個数、後の小文字の2は結びついた原子の数を表わしています。


原子記号

アルファベットの大文字1字で表わされるものと、大文字と小文字2字で表わされるものがある。

大文字1字

水素H 酸素O 炭素C 窒素N 硫黄S カリウムK リンP など。

大文字と小文字

塩素Cl Cu Fe 亜鉛Zn Ag Pb マグネシウムMg ナトリウムNa カルシウムCa バリウムBa マンガンMn ヘリウムHe アルミニウムAl リチウムLi など。

中学生の場合、原子記号は、出てきたものを順に覚えるしかないが、頭に残るように工夫はできる。

英語と一緒に覚える。例えば、水素はhydrogenでH、酸素はoxygenでO、窒素はnitrogenでN、炭素はcarbonでC。

カタカナで書き表された原子は、外来語名をそのまま用いているだけだから頭文字をローマ字表記したものとほぼ一致する。例えばナトリウムはナでNa、カルシウムはカでCa、バリウムはバでBa、ヘリウムはへでHe、アルミニウムはアルでAl、リチウムはリでLi。
カリウムのK、マグネシウムのMg、マンガンのMnは似たものと区別して覚える。

覚えにくい硫黄S、塩素Cl、銅Cu、鉄Fe、亜鉛Zn、銀Ag、鉛Pbなどはしっかり書いて覚えるしかない。


化学式

化学式は「物質が現実に存在する姿」をそのまま原子記号を使って表わしたものである。
物質の存在の仕方はある程度グループ化できるので、いくつかのグループに分けて覚えていけばよい。
まず、「気体」と「金属」と「化合物」の3種に分類できる。

気体

単体の気体は、現実には必ず2個の原子が結びついて1個の分子になって存在している。したがって、化学式は
水素 H2 酸素 O2 窒素 N2 塩素 Cl2 となる。

金属

金属は、原子の形で現実に存在している(気体と違い、同じ金属が結びついて分子を作ることはない)。だから、金属の化学式は原子記号と一致する。したがって、化学式は
銅 Cu 鉄 Fe マグネシウム Mg 亜鉛 Zn 銀 Ag 鉛 Pb 炭素も金属と同じでC となる。

化合物

2個以上の原子が結びついてできる化合物は、重要なので1つずつ覚える。覚えないといけないおもな化学式は
水 H2O 二酸化炭素 CO2 塩化ナトリウム NaCl 酸化銅 CuO 酸化マグネシウム MgO 塩酸(塩化水素) HCl 水酸化ナトリウム NaOH アンモニア NH3 など。

覚えておいたほうがよいものとして
炭酸水素ナトリウム NaHCO3 硫酸 H2SO4 炭酸カルシウム(石灰石) CaCO3 水酸化カルシウム(石灰水) Ca(OH)2 など。

原子は「結合の手」の数が原子によって決まっており、結合の手を覚えることで化学式を導くことができるが、現行の教科書では出てこないし、結局結合の手の数を覚えないといけないことにかわりはない。したがって、上記の物質にはついては理屈抜きで暗記したほうがよい。

化学式を暗記しておくと、例えば水H2Oは水素原子2個と酸素原子1個が結びついてできていること、気体のアンモニアNH3は窒素1個と水素3個の化合物であることなどがわかって、自分のために役に立つ。

化学式は、名前から見当がつくことが多い。例えば、二酸化炭素。名前は、化学式を後から読んだ形になっている。うしろから、2個の酸素と炭素で二酸化炭素、2OCでCO2という規則性がある。このことを知っていれば、塩化ナトリウムもナトリウムが前で塩素が後、NaClと見当がつく。


単体と化合物

1種類の原子だけでできているものを単体、2種類以上の原子が結びついたものを化合物という。

単体

ほとんどの気体金属は単体である。
気体…水素 H2 酸素 O2 窒素 N2 塩素 Cl2 
金属…銅 Cu 鉄 Fe マグネシウム Mg 亜鉛 Zn 銀 Ag 鉛 Pb

化合物

水や二酸化炭素など、化学式が2種類以上の原子記号をふくんでいるものは化合物である。
化合物…水 H2O 二酸化炭素 CO2 塩化ナトリウム NaCl 酸化銅 CuO 酸化マグネシウム MgO 塩酸(塩化水素) HCl 水酸化ナトリウム NaOH アンモニア NH3


追記:化学反応式についてはこちらに詳しい説明があります。



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