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math 関数の難問を解くたった一つの方法(東京都と大阪府の入試問題を解く)

コメント欄に寄せられた質問:「平成19年度都立入試数学の3番目の問3で悩んでいます。」
確かに、関数の分野では一番難しい問題であり、Hさんが悩むのもうなずけます。

ところが、関数のすべての難問は、たった一つの解き方で解くことができます。

その方法とは…
1、座標を書き込む
2、x座標tとし、y座標tの式で表す
3、問題文から、tを使って方程式をつくり、解く

この3段階で、ほぼすべての関数の難問を解くことができます。


東京都の問題も

19年度都立高校入試、3番の問い3(一部表現をかえています)
東京都19年3-1図で、点Aの座標は(-4,-3)であり、直線Lはy=-x+5のグラフである。直線Lとy軸との交点をB、直線L上にありx座標が8より小さい正の数である点をPとする。
2点A、Pを通る直線をMとし、直線Mとy軸との交点をQとする。
2点A、Bを結び、点Pを通りx軸に平行な直線をひき、線分ABとの交点をRとする。
△BRPの面積が27のとき、△APRの面積はいくらか。




手順1、座標を書き込む
東京都19年-2まず、問題文に書いてあった、Lの式y=-x+5と、点Aの座標(-4,-3)を記入します。
点Bの座標(0,5)も忘れずに記入しておきます。

次に、点Aと点Bを通る直線の式を求めます。
点Aと点Bの座標から、xが-4から0まで4増加し、yが-3から5まで8増加しているので、傾きが8/4、すなわち2であることがわかります。
また、切片は5です。
すなわち、点A、Bを通る直線の式はy=2x+5です。
これを書き込みます。


手順2、x座標をtとし、y座標をtの式で表す
さらに、点Pと点Rの座標を書き込みます。
点P、Rの座標を書き込まないといけない理由は、この問題を解くかぎである△BRPと△APRの面積を考えるのに、点P、点Rの座標が不可欠だからです。

そして、この問題のように問題文の中に点P、点Rの座標について何も書かれていないときは、点Pのx座標をtと決めてしまいます。
そうすると、点Pがグラフy=-x+5上の点なので、xにtを代入して、y=-t+5だとわかります。
すなわち、点Pの座標は(t,-t+5)です。

次に、点Rの座標ですが、直線PRがx軸に平行であることから、点Rのy座標は点Pと同じ-t+5です。
このyの値を、点Rを通る直線の式、y=2x+5に代入します。
-t+5=2x+5
-2x=t+5-5
-2x=t
x=-t/2
つまり、点Rの座標は(-t/2,-t+5)です。


手順3、問題文から、tを使って方程式をつくり、解く
問題文の、「△BRPの面積が27」から、tを使って方程式をつくります。
修正後
このとき、特に気をつけないといけないのは、点Rの座標(-t/2,-t+5)のx座標、y座標ともに負の数だということです。

座標が負の数のとき、距離に負の数はありませんから、距離は正の数になります。
つまり、符号を逆にしないといけません。

以上より、図のように、△BRPの底辺の長さはt/2+t、高さは5+(t-5)となります。
△BRPの面積が27であることから方程式をつくると、
(t/2+t)×(5+t-5)×1/2=27
この方程式を解いて、
3/2t×t×1/2=27
t2=36
t>0より、t=6

以上より、点Rの座標は、(-t/2,-t+5)にt=6を代入して、R(-3,1)です。

これで、△APRの面積を求めることができます。

東京都19年-4△BRPと△APRはとなり合った三角形なので、2つの三角形の面積の比は、底辺であるBPとRAの比と一致します。

また、点A(-4.-3)、点R(-3,-1)、点B(0,5)から、左図のようにx座標の比は1:3です。

ARとRBの比もこれと同じ比になり、1:3です。


そして、△BRPと△APR、2つの三角形の面積の比は、底辺であるBPとRAの比と一致します。

△APRの面積をxとすると、
27:x=3:1
3x=27
x=9

△APRの面積は9です。


補足
(AR:RB=1:3になることの補足説明)

Aを通るx軸に平行な直線とy軸との交点をS、Rを通るy軸に平行な直線と直線ASとの交点をTとすると、
△RAT∽△BASだから、AT:TS=1:3のとき、AR:RB=1:3になります。










大阪府の問題も

24年度府立高校入試、後期B問題1(6)(一部表現をかえています)
大阪府24年1(6)図においてmはy=2/3x2のグラフを、nはy=a/xのグラフを表す。aは0<a<18の定数である。
A、Bはm上の点であり、Aのx座標は-2であり、Bのx座標は3である。
C、D、Eはn上の点であり、Cのx座標はAのx座標と等しく、Dのy座標はBのy座標と等しく、Eのx座標はBのx座標と等しい。
AC=BEであるとき、線分BDの長さを求めよ。








手順1、座標を書き込む
大阪府24年1(6)の2まず、問題文に書いてあった、mの式y=2/3x2とnの式y=a/x、点Aの座標(-2,*)と点Bの座標(3,*)を記入します(*印のところは空けておきます)。
点Eと点Bのx座標が等しく、点Cと点Aのx座標が等しいので、点Eの座標(3,*)、点Cの座標(-2,*)も忘れずに記入しておきます。









2、x座標tとし、y座標tの式で表す
この問題は、東京都の問題より一つだけ易しい問題です。
すでにx座標がわかっているので、x座標をtとする必要はありません。

それぞれの点を通っているグラフの式にx座標を代入して、点A、B、C、Eのy座標を書き込んでいきます。

3点A、Bは放物線y=2/3x2上の点なので、式y=2/3x2にx座標の数を代入して、点Aの座標は(-2,8/3)、点Bの座標は(3,6)となります。
点C、Eは双曲線y=a/x上の点なので、式y=a/xにx座標の数を代入して、点Cの座標は(-2,-a/2)、点Eの座標は(3,a/3)となります。









手順3、問題文から、方程式をつくり、解く
問題文の、「AC=BEである」から、方程式をつくります。

BEの長さは、点Bのy座標から点Eのy座標をひいた6-a/3です。

次にACの長さです。ACの長さは点Aのy座標に、x軸から点Cまでの距離をたしたものです。
気をつけないといけないのは点Cのy座標が負の数であることです。座標が負の数のとき、距離は正の数だから符号をかえないといけません。
ACの長さは、8/3+a/2です。

以上より、AC=BEから、方程式、6-a/3=8/3+a/2ができます。
この式の両辺に6をかけて、36-2a=16+3a
-5a=-20
a=4

こうして、放物線の式が、y=4/xであることがわかりました。

これで、線分BDの長さを求めることができます。

まず、点Dのy座標は点Bのy座標と等しいから6
点Dは双曲線y=4/x上の点だから、y=4/xの式にy=6を代入して6=4/x
6x=4だから、x=2/3
点Dの座標は(2/3,6)です。

線分BDの長さは、点Bのx座標から点Dのx座標をひいた、3-2/3=7/3です。




(数学の、さらに詳しい説明は『中学校・数学・学年別・目次』からたどってご覧ください。)

《世界一やさしい》 円の面積を求める問題の解き方


小学6年生で習う、円の面積の問題の解き方を世界一やさしく解説します。

今から学ぶこと

1、円の面積を求める式…円の面積=半径×半径×3.14
2、円の一部の面積を求める式…円の面積の一部=半径×半径×3.14×中心の角/360°
3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分



これだけは理解しよう

1、円の面積は、半径×半径×3.14の式で求めることができる
円の面積は、半径×半径×3.14の式で求められます。

例題1:次の円の面積を求めなさい。
(1)半径3cmの円
円周2






(2)直径10cmの円

円周1







(解答)
(1)円の面積を求める式、半径×半径×3.14にあてはめて、円の面積=3×3×3.14=28.26cm2

(2)まず、半径の長さを先に求める。半径は直径の半分だから、10÷2=5cm。
これを円の面積を求める式、半径×半径×3.14にあてはめて、円の面積=5×5×3.14=78.5cm2

(参考)
何度か問題を解くうちに、3.14のかけ算の答えが頭に残っていきます。
2×3.14=6.28
3×3.14=9.42
4×3.14=12.56
5×3.14=15.7


答えをぼんやりとでも覚えておくと、計算間違いを減らすことができます。


例題2:次の問いに答えなさい。
(1)円周の長さが43.96cmの円の面積を求めなさい。

(2)面積が113.04cm2の円の半径を求めなさい。


(解答)
(1)まず、5年生で習った、円周=直径×3.14の式を使う。
円周÷3.14で、直径を求めることができる。
直径=43.96÷3.14=14cm。
直径が14cmだから、半径は7cm。
円の面積=半径×半径×3.14
=7×7×3.14
=153.86cm2

(2)円の面積=半径×半径×3.14の式から、面積÷3.14で、(半径×半径)がわかる。
半径×半径=円の面積÷3.14
=113.04÷3.14
=36
半径×半径=36より、同じ数をかけて36になる数を見つける。
6×6=36だから、半径は6cm


(参考)
4=2×2
9=3×3
16=4×4
25=5×5


のような、同じ数をかけた積である4、9、16、25、36、49…平方数といいます)は、数学でしばしば出現します。


2、円の一部(おうぎ形といいます)の面積を求めるときは、円の何分の何になるかを、式の最後につけ加える
円の一部の面積を求めるときは、「円全体のどれだけにあたるか」を考えたら求めることができます。

360円全体の、中心をぐるっとまわる角度は360°です。







90だから、円の一部が「円全体のどれだけにあたるか」は、中心の角が円全体360°のどれだけにあたるかを、中心の角/360°の式をつけ加えることで求めたらよいことになります。

左の図形だと、円全体6×6×3.14の式に、中心の角/360°をつけ加えたらよいわけです。
6×6×3.14×90/360
=6×6×3.14×1/4
=3×3×3.14(6×6と1/4の約分を先にしておきます)
=28.26cm2


例題3:次の図形の面積を求めなさい。
(1)

45






(2)
30






(3)
135








(解答)
(1)8×8×3.14×45/360
=8×8×3.14×1/8(45/360を先に約分する)
=1×8×3.14(ここでも約分を先にする)
=25.12cm2

(2)6×6×3.14×30/360
=6×6×3.14×1/12
=1×3×3.14
=9.42cm2

(3)6×6×3.14×135/360
=6×6×3.14×3/8(135/360を先に約分する)
=3×3×3.14×3/2(約分できるものは先に約分)
=3×3×3.14×3÷2(分母が残るので、かけ算を先にして)
=84.78÷2(最後にわり算をする)
=42.39cm2


3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分
円の面積に限らず、色(かげ)がついた部分の面積は、全体の面積から、不要な白い部分の面積を引いて求めるのが原則です。

例題4:次の図形の、かげをつけた部分の面積を求めなさい。
(1)
かげ1(解答)
全体-白い部分
=半径2cmの円-半径1cmの円
=2×2×3.14-1×1×3.14
=(2×2-1×1)×3.14
=3×3.14
=9.42cm2


(2)
かげ2(解答)
白い部分は、4つ集めると1つの円になる。
全体-白い部分
=1辺8cmの正方形-半径4cmの円
=8×8-4×4×3.14
=64-50.24
=13.76cm2



(3)
かげ3(解答)
全体-白い部分
=半径10cmの円の4分の1-底辺10cmで高さ10cmの三角形
=10×10×3.14×1/4-10×10÷2
=25×3.14-50
=78.5-50
=28.5cm2


(4)
かげ4










(解答)
いろいろな解き方があるが、1つ上の(3)の問題の解き方を応用すると最も簡単に解ける。
かげ4の2
正方形の対角線を1本引くと、(3)の図形が2つ分だということがわかる。

=(半径10cmの円の4分の1-底辺10cmで高さ10cmの三角形)×2
=(10×10×3.14×1/4-10×10÷2)×2
=(25×3.14-50)×2
=(78.5-50)×2
=28.5×2
=57cm2



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、円の面積を求める式…円の面積=半径×半径×3.14
2、円の一部の面積を求める式…円の面積の一部=半径×半径×3.14×中心の角/360°
3、色(かげ)がついた部分の面積の求め方…全体-白い部分



(参考)
円の面積が、半径×半径×3.14で求められる理由・・・

例えば、半径が10cmの円を考えてみましょう。
円の面積の公式
この円を、30°きざみに半径で切り分けます。

切り分けた12個の図形を、下の図のように交互に並べます。
円の面積の公式2
交互に並べた左の図形は、平行四辺形に近い形をしています。
平行四辺形の面積は、底辺×高さの式で求めることができますが、この平行四辺形に近い図形では、底辺は、円周(=円のまわりの長さ)の半分に近い長さであること、高さ半径の長さと等しいことがわかります。

さらに小さく、15°きざみで切り分けて、交互に並べます。
円の面積の公式3
やはり、平行四辺形に近い形で、底辺円周(=円のまわりの長さ)の半分に近い長さであること、高さ半径の長さと等しいことがわかります。

そして、小さい角度で切れば切るほど、底辺に当たる部分が直線に近くなり、底辺の長さが円周の半分の長さに近くなっていくこともわかります。

以上の考察から、さらにもっともっと小さい角度で円を切り分けていけばいくほど、円の面積は、底辺円周の半分で、高さが円の半径である平行四辺形の面積と同じになっていくと考えることができるはずです。

円の面積=円を切り分けて並べた平行四辺形の面積
=底辺×高さ
ところが、底辺円周の半分高さ半径だから、
=円周の半分×半径
円周は直径×3.14で求められるから、円周の半分=直径×3.14÷2、
=直径×3.14÷2×半径
直径は半径×2だから、
=半径×2×3.14÷2×半径
=半径×3.14×半径
=半径×半径×3.14



(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)


《世界一やさしい》 円周率と、円周を求める問題の解き方


小学5年生で習う円周率と、円周の問題の解き方を、世界一やさしく解説します。


今から学ぶこと

1、円周率…円周(円の周りの長さ)は直径の約3.14倍であり、この3.14…のことを円周率という
2、円周の長さを求める式…円周=直径×3.14
3、円周の一部の長さを求める問題…円周の何分の一かを先に求めてから、円周をわる



これだけは理解しよう

1、円周(円の周りの長さ)は、直径の約3.14倍である
円の周りの長さは、直径約3.14倍であることがわかっています。

円周直径何倍かを表す数を円周率といいます。
どんな円でも、円周が直径の何倍かは同じ数になります。

円周率を簡単に求めるには、筒(つつ)型の容器を用意し、筒の周囲に糸をまきつけて糸の長さを測り、次に、直径の長さをものさしで測り、糸の長さを直径の長さでわって求めることができます(完全に正確に測ることは不可能なので、正確な円周率ではなくて、だいたいの数しかわかりません)。

円周率を正確に求める式はいくつかあり(高校以上の数学で習います)、円周率は、不規則な数字が永遠に続く小数であることがわかっています。
円周率は、
3.1415926535…と不規則な数字が永遠に続く小数であり、現在、コンピューターを使って、ほぼ小数点以下10兆けたまでの数値が判明しています。

小学生は、円周率として、実際の数値に近い値である3.14倍を使って問題を解きます。


2、円周の長さを求めるは、円周=直径×3.14
円周の長さは直径の3.14倍だとわかっているので、円周の長さは円周=直径×3.14の式にあてはめると求められます。

例題1:次の円の円周の長さを求めなさい。
(1)直径10cmの円
円周1






(2)半径3cmの円

円周2







(解答)
(1)円周を求める式、円周=直径×3.14の式にあてはめて、円周=10×3.14=31.4cm

(2)まず、直径の長さを先に求める。直径は半径の2倍だから、3×2=6cm。
これを円周=直径×3.14の式にあてはめて、円周=6×3.14=18.84cm


例題2:円周の長さがわかっているとき、次の問いに答えなさい。
(1)円周の長さが15.7cmの円の直径を求めなさい。
直径






(2)円周の長さが25.12cmの円の半径を求めなさい。
半径








(解答)
(1)円周=直径×3.14だから、円周÷3.14で直径の長さが求められる。
15.7÷3.14=5cm

(2)まず、円周÷3.14=直径の式を使って、直径を求める。
25.12÷3.14=8cm(直径)
半径は直径の半分の長さだから、半径は8÷2=4cm


3、円周の一部(弧(こ)といいます)の長さを求めるときは、円周の何分の一になるかを先に求めてから、円周をわる
円周の一部の長さを求めたいときは、その図形が円全体の何分の一にあたるかを先に求めておきます。

180度360度例えば、円の中心をはさむ半径の角度が180°のとき(これを半円といいます)、円の中心をぐるっとまわる角度は360°ですから、その図形は、360÷180=2より、円の2分の1の大きさだとわかります。



90度また、円の中心をはさむ半径の角度が90°なら、360°÷90=4より、その図形は円の4分の1です。



例題3:次の各問いに答えなさい。
(1)次の図形の、円周の一部にあたる部分の長さを求めなさい。
45度






(2)次の図形のまわりの長さを求めなさい。

30度





(解答)
(1)(1)の図形は、360°÷45°=8より、円の8分の1の図形。
だから、円周の一部にあたる部分は、円周全体の8分の1。
また、直径は半径8cmの2倍の16cm。
円周の8分の1だから、直径×3.14÷8=16×3.14÷8=16÷8×3.14=2×3.14=6.28cm

(2)「まわりの長さ」とは、円周の一部だけではなくて、まわり全部の長さのことだから、半径の部分もふくむ。
まず、円周の一部にあたる部分の長さを求める。
(2)の図形は、直径が6×2=12cmで、360÷30=12だから、円全体の12分の1である。
円周=直径×3.14より、円周の一部にあたる部分の長さは12×3.14÷12で求められる。
12×3.14÷12=12÷12×3.14=1×3.14=3.14cm。
円周の一部にあたる部分の長さは3.14cm。

まわりの長さは、この長さに半径2つ分が加わるから、3.14+6+6=15.14cm


(参考)
円周を求める問題では、計算の工夫をすると、解く時間も短くてすみ、間違いも減ります。
例えば、16×3.14÷8を計算するとき、正直に16×3.14をしてから、その答えを8でわるのは遠回りです。
16×3.14÷8を16÷8×3.14と順序をかえると、16÷8=2なので、2×3.14の計算だけをしたらよいことになり、とても計算が楽になります。




例題4:運動場に、図のようなトラックがあります。このトラックのまわりにそって走ると何m走ることになりますか。
トラック







(解答)
トラックのうち、直線ではない部分を2つ合わせると1つの円の円周になる。
円周の部分の長さは、円周=直径×3.14より、50×3.14=157m。
この長さに、直線部分の50m×2=100mを加えると、100+157=257m


例題4:図の四角形は1辺が8cmの正方形です。色をぬった部分のまわりの長さを求めなさい。
弓形






(解答)
色をぬった部分のまわりは、円周の一部であり、2つの部分を合わせるとちょうど円の半分になる。
半径8cmだから、直径は8×2=16cm。
直径16cmの円の円周の長さの半分だから、16×3.14÷2=16÷2×3.14=8×3.14=25.12cm



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、円周率…円周(円の周りの長さ)は直径の約3.14倍であり、この3.14…のことを円周率という
2、円周の長さを求める式…円周=直径×3.14
3、円周の一部の長さを求める問題…円周の何分の一かを先に求めてから、円周をわる





(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)


《世界一やさしい》 反比例


小学6年生で習う反比例を、世界一やさしく解説します。


今から学ぶこと

1、(反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2、(反比例の)y=決まった数÷x
3、(反比例のグラフなめらかな曲線
4、(反比例の文章題
×かけて全体を求めてから、÷わる


これだけは理解しよう

1、反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2つの数、xとyがあって、xが2倍、3倍、…になると、逆にyは1/2、1/3、…になる関係を、反比例といいます。

(例)24Lの水が入る水そうに水を入れるとき、1分間に入れる水の量をxL、水そうを一杯にするのにかかる時間をy分とします。
反比例の表1分間に入れる水の量が1L、2L、3L、…と増えると、かかる時間のほうは24分、12分、8分…と、1/2、1/3、…に減っていきます。

このとき、時間は、(1分間に入れる)水の量に反比例するといいます。


例題1:次のことがらのうち、yがxに反比例するものをいいなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycm
(3)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm
(4)18kmの道のりを進むとき、進む速さ分速xkmとかかる時間y分


(解答)
(1)長さが2倍、3倍…になると、重さも2倍、3倍…になるから、比例であって、反比例ではない
(2)縦の長さが2倍、3倍…になると、横の長さは逆に1/2、1/3…になるから、反比例
(3)1つの辺の長さが2倍、3倍…になると、周りの長さも2倍、3倍…になるから、比例であって、反比例ではない
(4)進む速さが2倍、3倍…になると、かかる時間は逆に1/2、1/3…になるから、反比例


2、(反比例の)y=決まった数÷x
反比例の式は、y=決まった数÷xと表わす決まりになっています。
「決まった数」は、自分で見つけないといけません。

では、決まった数はどうしたら見つかるでしょうか?

24Lの水が入る水そうに水を入れるとき、1分間に入れる水の量をxL、水そうを一杯にするのにかかる時間をy分とすると、
反比例の表2表の上の水の量と、表の下の時間をかけると、いつも積は24になっていることに気づいてください。
この24が、「決まった数」です。
このとき、式は、y=24÷xとなります。

つまり、「決まった数」は、x×yで求められます。

さらに、「決まった数」は、水そうに入る水の量全体です。

例題2:yとxの関係を式に表しなさい。
(1)
面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycm
(2)18kmの道のりを進むとき、進む速さ分速xkmとかかる時間y分

(解答)
(1)縦×横の答えがいつも12cm2になる関係だから、y=12÷x
(2)分速×時間の答えがいつも18kmになる関係だから、y=18÷x


3、(反比例のグラフなめらかな曲線
反比例する2つのものはグラフに表すことができます。

(例)面積12cm2の長方形の、縦の長さxcmと横の長さycmの関係をグラフに表すと、
反比例のグラフ

縦1cmで横12cm、縦2cmと横6cm、縦3cmと横4cm、縦4cmと横3cm、縦6cmと横2cm、縦12cmと横1cmの点を先に打ち、それを通るなめらかな曲線を引きます。

なめらかな曲線ですから、定規を使わないで手だけで線をかいていきます。

グラフの左端の線、下端の線に、どんどん近づきますが、交わってはいけません。
また、左端の線、下端の線に近づくだけで、離れることはありません。
反比例のグラフ2













反比例のグラフは、左端と下端にどんどん近づく、なめらかな曲線になります。


4、(反比例の文章題×かけて全体を求めてから、÷わる
反比例の式が、y=決まった数÷xなので、先にかけ算で、決まった数(=全体)を見つけてから、その数をわると、問題を解くことができます。

例題3:自分の家から遊園地へ行くのに、時速24kmで進むと2時間かかります。
(1)時速16kmで進むと、何時間で着きますか。
(2)家を出てから1時間30分で着くには、時速何kmで進まないといけませんか。


(解答)
先に、24×2を計算して、家から遊園地までの道のり全体を求めておきます。
24×2=48km
家から遊園地までの道のりは48kmです。
これを使って、問題を解きます。

(1)48kmの道のりを時速16kmの速さで行くので、48÷16=3時間

(2)48kmの道のりを1時間半(=1.5時間)で行くので、48÷1.5=時速32km




これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、(反比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方は1/2、1/3…
2、(反比例の)y=決まった数÷x
3、(反比例のグラフなめらかな曲線
4、(反比例の文章題
×かけて全体を求めてから、÷わる




(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

《世界一やさしい》 比例


小学6年生で習う比例を、世界一やさしく解説します。


今から学ぶこと

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2、(比例の)y=決まった数×x
3、(比例のグラフ0を通る直線
4、(比例の文章題
÷わって1つ分を求めてから、計算する


これだけは理解しよう

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2つの数、xとyがあって、xが2倍、3倍、…になると、yも2倍、3倍、…になる関係を、比例といいます。

(例)1本60円の鉛筆x本の代金がy円のとき、鉛筆の本数が2本、3本…と増えると、代金も60円、120円…と、ともに2倍、3倍、…になります。
このとき、代金は(鉛筆の)本数に比例するといいます。
比例の表





片方が増えるともう片方も増える関係のうち、同じように2倍、3倍に増えるものだけが比例です。

例題1:次のことがらのうち、yがxに比例するものをいいなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)40個の菓子を分けるとき、人数x人と1人分の個数y個
(3)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm
(4)1日24時間のうち、昼の時間xと夜の時間y


(解答)
(1)長さが2倍、3倍…になると、重さも2倍、3倍…になるから、比例
(2)人数が増えると、1人分の個数は減るから、比例ではない
(3)1つの辺の長さが2倍、3倍…になると、周りの長さも2倍、3倍…になるから、比例
(4)昼の時間が増えると、夜の長さは短くなるから、比例ではない


2、(比例の)y=決まった数×x
比例の式は、y=決まった数×xと表わす決まりになっています。
「決まった数」は、自分で見つけないといけません。

では、決まった数はどうしたら見つかるでしょうか?

1本60円の鉛筆x本の代金がy円のとき、
表の下の代金は、いつ決まった数も、表の上の本数の60倍になっていることに気づいてください。
この60が、「決まった数」です。
このとき、式は、y=60×xとなります。

また、「決まった数」は、y÷xで求められます。

さらに、「決まった数」は、xの一つ分の量です。

例題2:yとxの関係を式に表しなさい。
(1)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さyg
(2)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycm

(解答)
(1)1mの重さが20gだから、y=20×x
(2)正方形の周りの長さは1つの辺の長さの4倍だから、y=4×x


3、(比例のグラフ0を通る直線
比例する2つのものはグラフに表すことができます。

(例)1mの重さが20gの針金の、長さxmと重さygの関係をグラフに表すと、
グラフ1

1mで20g、2mで40g、3mで60g、4mで80g、5mで100gの点を先に打ち、それを通る直線を引きます。

0mのときは重さも0gですから、線は0まで引かないといけません。
また、グラフの端まで線を引きます。




(例)正方形の、1辺の長さxcmと周りの長さycmの関係をグラフに表すと、
グラフ2










このように、比例のグラフは、必ず、0を通る直線になります。


4、(比例の文章題÷わって1つ分を求めてから、計算する
比例の式が、y=決まった数×xなので、先にわり算で、決まった数(=一つ分)を見つけると、問題を解くことができます。

例題3:針金があり、5mの重さが60gです。
(1)この針金20mの重さは何gですか。
(2)この針金3kgの長さは何mですか。


(解答)
先に、60÷5を計算して、1つ分、1m分の重さを求めておきます。
60÷5=12
1mの重さは12gです。
これを使って、問題を解きます。

(1)1mで12gの針金が20mもあるから、12×20=240g

(2)1mで12gの針金が3kg(=3000g)もあるので、3000÷12=250m



これだけ、理解して覚えておけば大丈夫

1、(比例とは)一方が2倍、3倍、…のとき、他方も2倍、3倍…
2、(比例の)y=決まった数×x
3、(比例のグラフ0を通る直線
4、(比例の文章題
÷わって1つ分を求めてから、計算する




(算数のさらに詳しい説明は『小学校算数・目次』からたどってご覧ください。)

math 【超速まとめ】 一次関数(一次関数の式・変化の割合・グラフ・二元一次方程式)


「一次関数」の章を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、一次関数とは何か
(1)yがxの関数で、yがxの一次式で表わされるものを一次関数という

最初にいくらかの量があり、それから決まった割合増えていく2つの量があるとき、2つの量の関係が一次関数である

(例)水が5L入っている水そうに毎分2Lの割合で水を入れるとき、水を入れ始めてからx分後の水そう中の水の量をyLとする
最初の量5で、毎分2ずつ増え続けるから、y=2x+5

(2)すべての一次関数は、y=ax+bの式で表すことができる
最初の量bで、aずつ変化することを表している

(3)比例y=axは、最初の量bが0の一次関数である
反比例y=a/xは、一次関数ではない
2乗に比例y=ax2は、xの2次式だから一次関数ではない(2次関数という)


2、xの増加量、yの増加量、変化の割合
「xの増加量」、「yの増加量」、「変化の割合」の問題は、それぞれを求める公式を正確に覚えないといけない

例題1:一次関数y=3x+1について、次の問いに答えよ。

(1)xの値が2から5まで増加するときのxの増加量を求めよ。
xの「増加量」とは、xが「いくら増えたか」ということだから、xの最初の量x1を、xの後の量x2からひく
xの増加量は、2から5になったので5-2=3

x増加量を求める式は、x2-x1

(2)xの値が2から5まで増加するときのyの増加量を求めよ。
yの「増加量」とは、yが「いくら増えたか」ということ
x=2のときのyの値と、xが5のときのyの値を、y=3x+1の式にx=2とy=5を代入してyの値を求めてから、yの最初の量y1を、yの後の量y2からひく
x=2のとき、y=3×2+1=7
x=5のとき、y=3×5+1=16
yの増加量は、7から16になったので16-7=9

y増加量を求める式は、y2-y1

(3)xの値が2から5まで増加するときの変化の割合を求めよ。
変化の割合」とは、「x1増えるごとにyいくら増えるか」ということ
変化の割合は、xが3増えるとyは9増えたので、9÷3=9/3=3

変化の割合を求める式は、変化の割合=yの増加量/xの増加量=y2-y1/x2-x1
変化の割合


ところが、一次関数y=ax+bでは、変化の割合は常にaになる
変化の割合=a

(4)xの増加量が4のときのyの増加量を求めよ。
xの値が4のときのyの値を求めよ」という問題ならば、式y=3x+1にx=4を代入してy=13だが、「xの増加量が4のとき」だから、代入ではない

増加量」とあるときは、「変化の割合」つまりy=ax+baだけに関する問題である

変化の割合」=「x1増えるごとにya増える」という意味だから、xが4増えるとyはa×4、つまり、この問題だと、3×4=12増える


3、一次関数のグラフ
一次関数のグラフを、傾きと切片を使ってかく

例題2:次の一次関数の傾きと切片をいい、それぞれのグラフをかけ。
(1)y=2x+1
(2)y=1/2x-3
(3)y=-3x+7


一次関数y=ax+bで、a傾きb切片という
一次関数のグラフをかくときは、まず、y軸上切片をとって、そこから傾きの分だけ進む


グラフ(1)y=2x+1
傾きは2、切片は1
y軸上に切片の1をとり、そこから右に、傾き2ずつ(に1進むたびにに2)進む

(2)y=1/2x-3
傾きは1/2、切片は-3
y軸上に切片の-3をとり、そこから右に、傾き1/2ずつ(傾き分数のとき、右に2進むたびに上に1)進む

(3)y=-3x+7
傾きは-3、切片は4
y軸上に切片の7をとり、そこから右に、傾き-3ずつ(傾き負の数のとき、右に1進むたびに下に3)進む



(注)例えば、一次関数y=2x+3のグラフは、比例y=2xのグラフを、y軸正の方向に3だけ、平行移動したグラフである(y=2x-3なら、y軸の正の方向-3、または、y軸の負の方向3、平行移動したもの)


4、一次関数の式を求める
一次関数の式を求める問題には、次の6つの種類がある

例題3:次のような条件が与えられているとき、一次関数の式を求めよ。
(1)グラフを見て、直線の式を求めよ。
(2)点(-1,2)を通り、傾きが4の直線の式を求めよ。
(3)(-3,2)を通り、切片が3の直線の式を求めよ。
(4)点(1,-3)を通り、直線y=-4x-3に平行な直線の式を求めよ。
(5)2点(3,1)、(-2,-1)を通る直線の式を求めよ。
(6)x=3のときy=1で、xの増加量が2のとき、yの増加量が6である一次関数の式を求めよ。

一次関数の式を求める問題は、y=ax+bのaとbを見つけたらよい。

どの問題も、次の4段階で解くことができる。
1、y=ax+bで、aとbを見つけようと決める。
2、傾き(=変化の割合)=aの値を先に求める。
3、もう一つの条件から、bの値を求める。
4、y=ax+bの式のa,bに求めた数値を入れる・・・それが答え。

(1)グラフを見て、直線の式を求めよ。
グラフと式A…
1、y=ax+bで、
2、右へ1、上に1進んでいるから、傾きa=1
3、切片bは1
4、直線の式はy=x+1

B…
1、y=ax+bで、
2、右へ1、に2進んでいるから、傾きa=-2
3、切片bは-1
4、直線の式はy=-2x-1

C…
1、y=ax+bで、
2、右へ3、上に1進んでいるから、傾きa=1/3
3、切片bは4
4、直線の式はy=1/3x+4

(2)点(-1,2)を通り、傾きが4の直線の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、傾きが4だから、a=4
3、y=ax+bで、a=4だから、y=4x+b
この式が、
(-1,2)を通るから、x=-1、y=2を代入して、2=4×(-1)+b
この方程式を解いて、b=6
4、直線の式は、y=4x+6

(3)(-3,2)を通り、切片が3の直線の式を求めよ。
bを先に求めることが他の問題と違う
1、y=ax+bで、
2、切片が3だから、b=3
3、y=ax+bで、b=3だから、y=ax+3
この式が、
(-3,2)を通るから、x=-3、y=2を代入して、2=a×(-3)+3
この方程式を解いて、a=1/3
4、直線の式は、y=1/3x+3

(4)点(1,-3)を通り、直線y=-4x-3に平行な直線の式を求めよ。
平行なグラフは傾きaが等しい
1、y=ax+bで、
2、y=-4x-3に平行だから、傾きa=-4
3、y=ax+bで、a=-4だから、y=-4x+b
この式が、
(1,-3)を通るから、x=1、y=-3を代入して、-3=-4×1+b
この方程式を解いて、b=1
4、直線の式は、y=-4x+1

(5)2点(3,1)、(-2,-1)を通る直線の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、まず、
傾き=変化の割合を求める式
変化の割合=yの増加量/xの増加量=y2-y1/x2-x1
変化の割合
を使って、aを求める

変化の割合(=傾き)=yの増加量/xの増加量=-1-1/-2-3=-2/-5=2/5
傾きa=2/5
3、y=ax+bで、a=2/5だから、y=2/5x+b
この式が、
(3,1)を通るから、x=3、y=1を代入して、1=2/5×3+b
この方程式を解いて、b=-1/5
4、直線の式は、y=2/5x-1/5

(6)x=3のときy=1で、xの増加量が2のとき、yの増加量が6である一次関数の式を求めよ。
1、y=ax+bで、
2、まず、
傾き=変化の割合を求める式
変化の割合=yの増加量/xの増加量を使って、aを求める
変化の割合(=傾き)=yの増加量/xの増加量=6/2=3
傾きa=3
3、y=ax+bで、a=3だから、y=3x+b
この式で、
x=3のとき、y=1だから、x=3、y=1を代入して、1=3×3+b
この方程式を解いて、b=-8
4、直線の式は、y=3x-8


以上のように、一次関数の式を求める問題は、どの問題も、次の4段階で解くことができる。
1、y=ax+bで、aとbを見つけようと決める。
2、傾き(=変化の割合)=aの値を先に求める。
3、もう一つの条件から、bの値を求める。
4、y=ax+bの式のa,bに求めた数値を入れて式を完成する


5、二元一次方程式とグラフ、連立方程式とグラフ
中1で学んだ一次方程式や、中2で学ぶ二元一次方程式は、グラフでは直線になる

例題4:次の方程式のグラフをかけ。
(1)-4x-2y-6=0
(2)10x+5y+20=0
(3)4x+20=0
(4)9x-12=6

一次関数y=ax+bの形に変形すれば、グラフをかくことができる

(1)-4x-2y-6=0
等式を変形する
-4x-2y-6=0
-2y=4x+6…両辺を-2でわる
y=-2x-3

(2)10x+5y+20=0
等式を変形する
10x+5y+20=0
5y=-10x-20
y=2x-4

(別解)x軸との交点(y=0の点)、y軸との交点(x=0の点)の2点座標がわかれば、グラフをかくことができる
10x+5y+20=0の式にy=0を代入してx軸との交点を求めると、
10x+20=0
10x=-20
x=-2
x軸との交点は、(2,0)
10x+5y+20=0の式にx=0を代入してy軸との交点を求めると、
5y+20=0
5y=-20
y=-4
x軸との交点は、(0,-4)
2点(2,0)、(0,-4)を通る直線をかけばよい

(3)4x+20=0
式を変形して、x=kの形にする
4x+20=0
4x=-20
x=-5

x=kのグラフは、y軸平行な直線である

(4)9y-12=6
式を変形して、y=kの形にする
9y-12=6
9y=18
y=2

y=kのグラフは、x軸平行な直線である

方程式とグラフ

















6、連立方程式とグラフ
連立方程式の解とグラフの交点の座標とは同じものである

例題5:
(1)次の連立方程式の解を、グラフを使って求めよ。
x-2y=6
2x+y=2

連立方程式
とは、2つの式、x-2y=6と2x+y=2の両方の式が成り立つx,yの値である
グラフの交点座標は、2つのグラフ、x-2y=6と2x+y=2の両方の式が成り立つx,yの値である
よって、連立方程式の解を知りたければ、グラフの交点の座標を読み取ればよい
連立方程式の解=交点の座標

y=ax+bの形に変形してグラフをかき、交点の座標を読み取る

x-2y=6より、
-2y=-x+6
y=1/2x-3

2x+y=2より、
y=-2x+2
連立と交点1
交点の座標が(2,-2)だから、連立方程式の解は、x=2,y=-2











(2)次の2直線の交点の座標を求めよ。

x+4y=-2
2x+3y=1


逆に、グラフの交点の座標を知りたければ、連立方程式を解いて解を求めれば、それが交点のx座標、y座標である
交点の座標=連立方程式の解

連立方程式を計算で解く

x+4y=-2…(1)
2x+3y=1…(2)

(1)×2-(2)
2x+8y=-4
2x+3y=1

5y=-5
y=-1

(1)に代入して、
x+4×(-1)=-2
x=2

連立方程式の解がx=2,y=-1だから、交点の座標は(2,-1)





(数学の、さらに詳しい説明は『中学校・数学・学年別・目次』からたどってご覧ください。)


math 【超速まとめ】 方程式の利用(値段・残金・過不足・速さ・割合・食塩水・比例式)


「方程式の利用」の章を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、問題を解くときの順序
(1)何をxにするかを決める(ふつう、問題文の最後で「求めなさい」と書かれているものをxにする)

(2)問題文中で、「文章を等式に表せる部分」を見つけて、等式作る

(3)作った方程式を、もっとも簡単な解き方・方法で解く

(4)求めた方程式の解が答えとしてふさわしいかどうかを確認して、単位をつけて答えを書く


2、個数や値段(合わせて〜個)の問題(基本)
例題1:1本90円の鉛筆と1本120円のボールペンを合わせて20本買ったところ、代金の合計は2040円であった。買った鉛筆の本数を求めよ。

(1)問題文の最後に「買った鉛筆の本数を求めよ」とあるから、買った鉛筆の本数をx本とする

(2)「代金の合計は2040円であった」から、代金を表す等式、90x+120(20-x)=2040を導く
合わせて20本買った」とき、一方はx、もう一方は20-xになる(理解して覚えておくこと)

(3)方程式を解く
90x+120(20-x)=2040
分配法則を使って()を開いて、90x+2400-120x=2040
xをふくむ項を左辺に、数字の項を右辺に移項して、90x-120x=2040-2400
-30x=-360
x=12

(4)答えは、鉛筆12本(ちなみに、ボールペンは「合わせて20本」だから、20-12=8本)


3、残金や貯金や年齢の問題(基本)
例題2:Aは750円、Bは600円持っていたが、AもBも同じ鉛筆を5本ずつ買ったところ、Aの残金はBの残金の2倍になった。鉛筆1本の値段を求めよ。

(1)「鉛筆1本の値段を求めよ」だから、鉛筆1本の値段をx円とする

(2)「Aの残金はBの残金の2倍になった」から、残金を表わす等式、750-5x=2(600-5x)を導く(先に残金750-5x、600-5xを見つけておき、そのあと、「AはBの2倍」で式を作ればよい)

(3)方程式を解く
750-5x=2(600-5x)
分配法則を使って()をとって、750-5x=1200-10x
xをふくむ項を左辺に、数字の項を右辺に移項して、-5x+10x=1200-750
5x=450
x=90

(4)答え、鉛筆1本の値段は90円


4、過不足の問題(基本)
例題3:何人かの子どもにみかんを配るのに、1人に4個ずつ配ると10個余り、5個ずつ配ると4個足りない。子どもの人数とみかんの個数を求めよ。

(1)ものを分配する問題は、人数とものの個数の2つのうち、人数のほうをxとするほうが楽に解ける
この問題でも、子どもの人数をx人とする

(2)「1人に4個ずつ配ると10個余る」から、みかんの個数を表す式は4x+10であり、「5個ずつ配ると4個足りない」から、みかんの個数を表わす式は5x-4である
両方ともみかんの個数を表しているから、等式にして4x+10=5x-4

(3)方程式を解く
4x+10=5x-4
xをふくむ項を左辺に、数字の項を右辺に移項して、4x-5x=-4-10
-x=-14
x=14

(4)答えは、子どもの人数が14人、みかんの個数は、4x+10代入して4×14+10=66個、または、5x-4代入して5×14-4=66個


5、速さの問題(基本)
例題4:弟が家を出発して毎分60mの速さで学校に向かった。弟が出発してから4分後に、兄が毎分140mの速さで同じ道を追いかけた。兄は、出発してから何分後に弟に追いつくか。

(1)「兄が何分後に追いつくか」を求める問題だから、兄が出発してから追いつくまでの時間をx分とする。

(2)兄が進む距離は、距離=速さ×時間より140x
弟が進む距離は、兄より4分前に出発したから(4分多く進んでいるから)、60(x+4)
追いつく」とは、進んだ距離同じだという意味だから、等式140x=60(x+4)ができる

(3)方程式を解く
140x=60(x+4)
分配法則を使って()を開いて、140x=60x+240
xをふくむ項を左辺に移項して、140x-60x=240
80x=240
x=3

(4)答え、兄は出発してから3分後に弟に追いつく


6、割合の問題(基本)
例題5:ある商品に、仕入れ値(原価)の30%の利益を見込んで定価をつけ、大売出しの日に定価から500円値引きして売ったところ、利益は700円であった。この商品の仕入れ値(原価)を求めよ。

(1)「仕入れ値(原価)を求めよ」とあるので、仕入れ値をx円とする

(2)「30%の利益を見込む」から、仕入れ値のxに、もとの割合130%0.3を加えた1.3をかけて1.3x(「30%」は0.3だが、30%利益を見込んだ定価は、それだけ高く売るわけだから1+0.31.3をかけないといけない)
500円値引きしたので、1.3x-500
「利益は700円であった」より、等式1.3x-500-x=700を導く(「利益」は「儲け」だから、売った値段の1.3x-500から仕入れ値のxをひいたものが利益、儲けである)

(3)方程式を解く
1.3x-500-x=700
小数の式だから、両辺を10倍して、13x-5000-10x=7000
数字の項-5000を右辺に移項して、13x-10x=7000+5000
3x=12000
x=4000

(4)答え、仕入れ値は4000円


7、食塩水の問題(基本)
例題6:12%の食塩水400gに4%の食塩水を混ぜて、9%の食塩水を作りたい。4%の食塩水を何g混ぜればよいか。

(1)4%の食塩水をxgとする(9%の食塩水は、400gとxgを合わせた(400+x)gになる)

(2)食塩水にふくまれる食塩を表わす等式、400×0.12+0.04=(400+x)×0.09を導く(食塩を表す式は食塩水×%であり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%の式を作る)
食塩水









(3)方程式を解く
400×0.12+0.04=(400+x)×0.09
この式の両辺に100をかけて、400×12+x×4=(400+x)×9
分配法則を使って()を開いて、4800+4x=3600+9x
移項して、4x-9x=3600-4800
-5x=-1200
x=240

(4)答え、4%の食塩水は240g


8、比例式を使う問題(基本)
例題2:5cmの長さが、実際の距離10kmを表している地図がある。この地図で8cm離れた2つの地点の、実際の距離は何kmか。

(1)「実際の距離は何kmか」だから、実際の距離をxkmとする

(2)地図の5cmの長さ:実際の距離10kmの比と、地図の8cmの長さ:実際の距離xkmの比が等しいので、比例式5:10=8:xを作る

(3)方程式を解く
5:10=8:x
外側の項の積と内側の項の積は等しいから、5x=8×10
5x=80
x=16

答え、実際の距離は16km





(数学の、さらに詳しい説明はこちらの目次からたどってご覧ください。)


math 【超速まとめ】 方程式の解き方


方程式の解き方を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、等式・辺・解
最初に、方程式に関係のある用語を覚える

等式等号(=)で結ばれた式を等式といい、方程式も等式の一つである

左辺右辺両辺…等式の左側を左辺、右側を右辺、両方を合わせて両辺という

方程式を解いて求めた答え(方程式の文字にあてはめると等式が成り立つ)を、方程式のといい、解を求めることを「方程式を解く」という


2、方程式の解き方(その1)…代入して解を求める解き方
例題1:次のア〜ウの方程式のうち、解が5であるものを選べ。
(ア) x-2=-3  (イ) 5-2x=15  (ウ) x+3=3x-7


方程式の各辺にあるxに5を代入して、左辺と右辺が等しくなるかどうかを調べる
(ア)左辺が5-2=3となり、右辺の-3とは違うから、解が5であるとはいえない
(イ)左辺が5-2×5=5-10=-5となり、右辺の15とは違うから、解が5であるとはいえない
(ウ)左辺は5+3=8となり、右辺は3×5-7=15-7=8となり、左辺と右辺が等しいので解が5だといえる
答えは(ウ)


3、方程式の解き方(その2)…等式の性質を使って解を求める解き方
例題2:次の方程式を、等式の性質を使って解け。
(1)x-7=-11
(2)x+12=15
(3)x/5=-2
(4)-2x=-10


等式の性質…等式の性質とは次の4つをいう
等式の性質1:等式の両辺に同じ数をたしても等式は成り立つ A=Bならば、A+C=B+C
等式の性質2:等式の両辺から同じ数をひいても等式は成り立つ A=Bならば、A-C=B-C
等式の性質3:等式の両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ A=BならばA×C=B×C
等式の性質4:等式の両辺を同じ数でわっても等式は成り立つ A=BならばA÷C=B÷C(ただしC≠0)

「等式の性質を使って解く」とは、最後がx=□の形になるように、等式の両辺に、同じ数をたしたり、ひいたり、かけたり、わったりすることをいう

(1)x-7=-11…両辺に7をたす
x-7+7=-11+7
x=-4

(2)x+12=15…両辺から12をひく
x+12-12=15-12
x=3

(3)x/5=-2…両辺に5をかける
x/5×5=-2×5
x=-10

(4)-2x=-10…両辺を-2でわる
-2x÷(-2)=-10÷(-2)
x=5

方程式の答えはで、解とはxにあてはまる値のことだから、答えは必ずx=〜と書かないといけない(答えとして数字だけ書いたら×になる)


4、方程式の解き方(その3)…移項して解を求める解き方
例題3:次の方程式を解け
(1)4x-15=-3
(2)3x=x+8
(3)-8x+5=-5x+20


移項…方程式の項を、左辺にあるものを右辺に、右辺にあるものを左辺に移すことを移項という
方程式の答えはで、解とはxにあてはまる値のことだから、答えは必ずx=〜となる
だから、xをふくむ項左辺に、数字だけの項右辺に移項する

移項するときの規則+の項は移項すると−に−の項は移項すると+に変わる
また、等式の性質である、「両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ」と、「両辺を同じ数でわっても等式は成り立つ」も使う

(1)4x-15=-3…「xをふくむ項左辺に、数字だけの項右辺に」を目標に、左辺の-15を右辺に移項する
4x=-3+15…移項すると、左辺の-15は右辺では+15になる
4x=12…方程式の答えはx=〜の形だから、最後に両辺を4でわる
x=3

(2)3x=x+8…「xをふくむ項左辺に、数字だけの項右辺に」を目標に、右辺のxを右辺に移項する
3x-x=8…移項すると、右辺のxは左辺では-xになる
2x=8…方程式の答えはx=〜の形だから、最後に両辺を2でわる
x=4

(3)-8x+5=-5x+20…「xをふくむ項左辺に、数字だけの項右辺に」を目標に、左辺の5を右辺に、右辺の5xを左辺に移項する
-8x+5x=20-5…移項すると、左辺の+5は右辺では-5に、右辺の-5xは左辺では+5xになる
-3x=15…方程式の答えはx=〜の形だから、最後に両辺を-3でわる
x=-5

一次方程式…移項するとax=bの形(aとbは数字)になる方程式を一次方程式という


5、やや複雑な方程式の解き方
例題4:次の方程式を解け
(1)4(1-2x)=-5(2x+4)
(2)2/3x-1/6x=-1
(3)x-1/3=3x+7/4
(4)1.2x-1.7=x-4.1
(5)200(4x+1)=900(2x-7)

(6)42:12=14:x


()がある方程式は、まず、分配法則を使ってかっこをはずしたあと、移項して解く
(1)4(1-2x)=-5(2x+4)…まず、分配法則を使ってかっこをはずす
4-8x=-10x-20
-8x+10x=-20-4
2x=-24
x=-12


分数をふくむ方程式は、まず、分母の公倍数を両辺にかけて整数の式にしてから、移項して解く(分数のままでも解くことはできるが、計算が複雑になるので整数にしてから解く)
(2)2/3x-1/6x=-1分母の公倍数6を両辺にかけて整数の式にする
2/3x×6-1/6x×6=-1×6…両辺のすべての項に6をかける
4x-x=-6
3x=6
x=2


分数をふくむ方程式は、まず、分母の公倍数を両辺にかけて整数の式にしてから、移項して解く
(3)x-1/3=3x+7/4分母の公倍数12を両辺にかけて整数の式にする
分数の方程式











小数をふくむ方程式は、まず、両辺を10倍100倍して整数の式にしてから、移項して解く(小数のままでも解くことはできるが、計算が複雑になるので整数にしてから解く)
(4)1.2x-1.7=x-4.1…10倍すると整数になるから、両辺のすべての項を10倍する
12x-17=10x-41
12x-10x=-41+17
2x=-24
x=-12


両辺に0があって、10や100でわると小さい数字になることが明らかなときなどは、先に両辺を同じ数でわってから、移項して解く
(5)200(4x+1)=900(2x-7)…200と900に着目して、両辺を100でわって小さい数字にしてから解く
200(4x+1)/100=900(2x-7)/100
2(4x+1)=9(2x-7)
8x+2=18x-63
8x-18x=-63-2
-10x=-65
x=6.5(または、x=13/2)


比例式は、外側の項の積=内側の項の積(a:b=c:dのとき、ad=bc)を利用して解く
(6)42:12=14:x…外側の項の積=内側の項の積(a:b=c:dのとき、ad=bc)を利用する
42x=12×14
42x=168
x=4

比の値…比a:bで、a÷b=b/aを比の値という
比の値が等しいものを等式で表したとき、比例式という
比例式では、外側の項の積と内側の項の積は等しいa:b=c:dのとき、ad=bc



(方程式の、さらに詳しい説明はこちらの目次からたどってご覧ください。)

math 【超速まとめ】 連立方程式の利用(応用問題…平均・池・鉄橋とトンネル・食塩水の移動・比・仕事)


「連立方程式の利用」の応用問題を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、問題を解くときの順序
(1)何をxとyにするかを決める(ふつう、問題文の最後で「求めなさい」と書かれているものをx、yにする)

(2)問題文中で、「文章を等式に表せる部分」を2か所見つけて、等式2つ作る

(3)作った連立方程式を、もっとも簡単な解き方・方法で解く

(4)求めた連立方程式の解が答えとしてふさわしいかどうかを確認して、単位をつけて答えを書く


2、平均の問題(応用)
例題1:ある中学校の生徒80人が学力テストを受験した。全体の平均点は58点で、男子の平均点は52点、女子の平均点は62点であった。男子・女子の人数はそれぞれ何人か。

(1)男子の人数をx人、女子の人数をy人とする

(2)「生徒数80人」から、人数を表す等式、x+y=80を導く
「全体の平均点は58点で、男子の平均点は52点、女子の平均点は62点であった」から、合計点を表わす等式、52x+62y=58×80を導く(合計=平均×人数をもちい、平均×人数平均×人数=平均×人数の式を作る)

(3)連立方程式を解く
x+y=80…(1)
52x+62y=58×80…(2)
(2)の式の両辺を2でわって、26x+31y=58×40、26x×31y=2320
(1)の式の両辺を26倍して、26x+26y=2080
この2式を加減法で解いて、y=48、x=32

(4)答えは、男子32人、女子48人


3、池の問題(応用)
例題2:周囲2400mの池を、A、B2人が同時に同じ地点から歩いた。反対の方向に歩くと2人は15分で出会い、同じ方向に歩くと60分でAがBを初めて追い抜いた。A、Bはそれぞれ分速何mで歩いたか。

(1)Aの分速をxm、Bの分速をymとする

(2)「反対の方向に歩くと15分で出会い」から、池の周囲を表す等式、15x+15y=2400を導く(反対方向に進んで出会うとき、Aの進んだ距離Bの進んだ距離=池の周囲の長さである)
「同じ方向に歩くと60分でAがBを追い抜いた」から、池の周囲を表わす等式、60x-60y=2400を導く(同じ方向に進んで追い抜くとき、Aの進んだ距離Bの進んだ距離=池の周囲の長さである)

(3)連立方程式を解く
15x+15y=2400…(1)
60x-60y=2400…(2)
(1)の式の両辺を15でわって、x+y=160
(2)の式の両辺を60でわって、x-y=40
この2式を加減法で解いて、x=100、y=60

(4)答えは、Aが分速100m、Bが分速60m


4、鉄橋とトンネルの問題(応用)
例題3:ある列車が一定の速さで走っている。この列車が長さ570mの鉄橋を渡りはじめてから渡り終わるまでに18秒かかった。また、長さ3500mのトンネルをくぐるとき、この列車がすっかりかくれている時間は56秒であった。この列車の長さと速さをそれぞれ求めよ。

(1)列車の長さをxm、列車の速さを秒速ymとする

(2)「列車が長さ570mの鉄橋を渡りはじめてから渡り終わるまでに18秒」から、列車が進んだ距離を表す等式、18y=570+xを導く(渡りはじめてから渡り終わるまでに、列車は、鉄橋の長さ+列車の長さだけ進む)
「長さ3500mのトンネルをくぐるとき、この列車がすっかりかくれている時間は56秒」から、列車が進んだ距離を表す等式、56y=3500-xを導く(列車がすっかりかくれている距離トンネルの長さ列車の長さである)

(3)連立方程式を解く
18y=570+x…(1)
56y=3500-x…(2)
この2式を加減法で解いて、y=55、x=420

(4)答えは、列車の長さが420m、列車の速さが秒速55m


5、食塩水を移す問題(応用)
例題4:容器Aと容器Bに、濃さの違う食塩水がそれぞれ400gずつある。容器Aから食塩水を200gとり容器Bに移したら、容器Bには4%の食塩水600gができた。そのあと、容器Bから食塩水を200gとり容器Aに移したら、容器Aには6%の食塩水400gができた。最初、容器A、容器Bにはそれぞれ何%の食塩水があったか。

(1)容器Aの食塩水の最初の濃度をx%、容器Bの食塩水の最初の濃度をy%とする

(2)「容器Aから食塩水を200gとり容器Bに移したら、容器Bには4%の食塩水600gができた」から、それぞれの食塩水に含まれる食塩の量を表す等式、200×x/100+400×y/100=600×4/100を導く
「容器Bから食塩水を200gとり容器Aに移したら、容器Aには6%の食塩水400gができた」から、それぞれの食塩水に含まれる食塩の量を表す等式、200×4/100+200×x/100=400×6/100を導く

(3)連立方程式を解く
2x+4y=24…(1)
8+2x=24…(2)
(2)の一次方程式を解いて、x=8
この解を(1)の式に代入して、y=2

(4)答えは、容器Aの食塩水が8%、容器Bの食塩水が2%


6、比の問題(応用)
例題5:兄と弟の所持金の比は5:3であった。兄が父から300円もらい、弟が120円使ったら、所持金の比が5:2になった。はじめに兄と弟はそれぞれ何円持っていたか。

(1)兄の最初の所持金をx円、弟の最初の所持金をy円とする

(2)「兄と弟の所持金の比は5:3であった」から、それぞれの所持金のを表す等式、x:y=5:3を導く
「兄が300円もらい、弟が120円使ったら、所持金の比が5:2になった」から、を表わす等式、x+300:y-120=5:2を導く

(3)連立方程式を解く
x:y=5:3より、3x=5y…(1)
x+300:y-120=5:2より、2(x+300)=5(y-120)…(2)
(2)の式の()を開いて整頓して、2x-5y=-1200
(1)の式の5y=3xを(2)の式の2x-5y=-1200に代入して、2x-3x=-1200
この式を解いて、x=1200、(1)に代入して解くとy=720

(4)答えは、兄の所持金は1200円、弟の所持金は720円


7、仕事の問題(応用)
例題6:ある仕事をするのに、A1人では20日、B1人では30日かかるという。この仕事をするのに、A1人で何日かした後で、残りをB1人でしたところ、全部で22日かかった。A、Bはそれぞれ何日仕事をしたか。

(1)Aが仕事をした日をx日、Bが仕事をした日をy日とする

(2)「全部で22日かかった」から、2人が仕事をした日数の合計を表す等式、x+y=22を導く
A1人では20日、B1人では30日かかる」から、Aが1日にする仕事の量は全体の仕事の1/20、Bが1日にする仕事の量は全体の仕事の1/30であることを見つけておき、仕事の量の割合を表す等式、1/20×x+1/30×y=1を導く(仕事全体の割合は1である)

(3)連立方程式を解く
x+y=22…(1)
1/20×x+1/30×y=1…(2)
(2)の式の両辺に分母の公倍数60をかけて、3x+2y=60
(1)の式の両辺を2倍して、2x+2y=44
この2式を加減法で解いて、x=16、x=6

(4)答えは、Aが16日、Bが6日




(数学の、さらに詳しい説明はこちらの目次からたどってご覧ください。)


math 【超速まとめ】 連立方程式の利用(代金・2けたの整数・年齢・速さ・割合・食塩水)


「連立方程式の利用」の章を一目で理解できるように、重要事項を最も簡単にまとめました。

1、問題を解くときの順序
(1)何をxとyにするかを決める(ふつう、問題文の最後で「求めなさい」と書かれているものをx、yにする)

(2)問題文中で、「文章を等式に表せる部分」を2か所見つけて、等式2つ作る

(3)作った連立方程式を、もっとも簡単な解き方・方法で解く

(4)求めた連立方程式の解が答えとしてふさわしいかどうかを確認して、単位をつけて答えを書く


2、個数や値段の問題(基本)
例題1:1本80円の鉛筆と1本100円のボールペンを合わせて8本買い、700円払った。買った鉛筆とボールペンの本数をそれぞれ求めよ。

(1)鉛筆の本数をx、ボールペンの本数をyとする

(2)「合わせて8本買い」から、本数を表す等式、x+y=8を導く
「700円払った」から、代金を表わす等式、80x+100y=700を導く

(3)連立方程式を解く
x+y=8…(1)
80x+100y=700…(2)
(2)の式の両辺を10でわって、8x+10y=70
(1)の式の両辺を8倍して、8x+8y=64
この2式を加減法で解いて、y=3、x=5

(4)答えは、鉛筆5本、ボールペン3本


3、2けたの整数の問題(基本)
例題2:2けたの正の整数がある。その整数の十の位の数と一の位の数の和は13である。また、十の位の数と一の位の数を入れかえてできる整数は、もとの整数より27大きい。もとの整数を求めよ。

(1)中1の文字式で学んだことを思い出して、もとの整数である2けたの整数10x+yとする

(2)「その整数の十の位の数と一の位の数の和は13」から、x+y=13(「十の位の数」は「十の位を表す数字」つまりxであって10xではない、10x+y=13は一番多い間違い)
「十の位の数と一の位の数を入れかえてできる整数は、もとの整数より27大きい」から、10y+x=10x+y+27(「入れかえてできる整数」は10y+x、「もとの整数」は10x+y

(3)連立方程式を解く
x+y=13…(1)
10y+x=10x+y+27…(2)
(2)の式の10x、yを左辺に移して-9x+9y=27
さらに両辺を9でわって、-x+y=3
この式と(1)のx+y=13の2式を加減法で解いて、x=5、y=8

(4)答えは、問題文「もとの整数を求めよ」から、58


4、年齢の問題(基本)
例題3:現在、父親の年齢は子どもの年齢の3倍であるが、15年後には父親の年齢が子どもの年齢の2倍になる。現在の父親の年齢と子どもの年齢を求めよ。

(1)現在の父親の年齢をx、現在の子どもの年齢をyとする

(2)「現在、父親の年齢は子どもの年齢の3倍である」から、等式のx=3yを導く
「15年後には父親の年齢が子どもの年齢の2倍になる」から、等式のx+15=2(y+15)を導く(15年後、父親の年齢はx+15、子どもの年齢はy+15である)

(3)連立方程式を解く
x=3y…(1)
x+15=2(y+15)…(2)
(2)の式の()をあけて、式を整頓して、x-2y=15
(1)の式の形から代入法で解くこと決めて、x-2y=15の式にx=3yを代入する
この式を解いて、y=15、(1)のx=3yに代入してx=45

(4)答えは、現在の父親は45歳、子どもは15歳


5、速さの問題(基本)
例題4:峠をはさんで18km離れたA・B両地がある。ある人がA地からB地へ行くのに、A地から峠までは毎時4km、峠からB地までは毎時6kmの速さで歩いたら全部で4時間かかった。A地から峠まで、峠からB地までの距離をそれぞれ求めよ。

(1)A地から峠までの距離をxkm、峠からB地までの距離をykmとする

(2)「18km離れたA・B両地がある」から、距離を表す等式、x+y=18を導く
「A地から峠までは毎時4km、峠からB地までは毎時6kmの速さで歩いたら全部で4時間かかった」から、時間を表わす等式、x/4+y/6=4を導く

(3)連立方程式を解く
x+y=18…(1)
x/4+y/6=4…(2)
(2)の式の両辺に分母の公倍数12をかけて、3x+2y=48
(1)の式の両辺を2倍して、2x+2y=36
この2式を加減法で解いて、x=12、y=6

(4)答えは、A地から峠まで12km、峠からB地まで6km


6、割合の問題(基本)
例題5:ある中学校の昨年の生徒数は男女合わせて350人であったが、今年は昨年と比べて男子が10%増加し女子が5%減少したので、男女合わせて358人になった。今年の男子、女子の生徒数をそれぞれ求めよ。

(1)問題文は「今年の男子、女子の生徒数をそれぞれ求めよ」とあるが、昨年の男子の生徒数をx人、女子の生徒数をy人とする(「過去・今」の問題は、「今を求めよ」とあっても「過去」のほうをx、yとする)

(2)「昨年の生徒数は男女合わせて350人であった」から、昨年の人数を表す等式、x+y=350を導く
「今年は男子が10%増加し女子が5%減少したので、男女合わせて358人になった」から、今年の人数を表わす等式、1.1x+0.95y=358を導く(「10%になった」ではなくて「10%増加した」だから、0.1xではなくて、(1+0.1)xつまり1.1x、同様に、「5%減少した」だから、(1-0.05)yつまり0.95y

(3)連立方程式を解く
x+y=350…(1)
1.1x+0.95y=358…(2)
(2)の式の両辺を100倍して、110x+95y=35800
(1)の式の両辺を110倍して、110x+110y=38500
この2式を加減法で解いて、y=180、x=170

(4)連立方程式のは「去年の男子、女子」であり、問題文には「今年の男子、女子の生徒数をそれぞれ求めよ」とあるから、答えは、男子は170×1.1=187人、女子は180×0.95=171人


7、食塩水の問題(基本)
例題6:4%の食塩水と8%の食塩水がある。この2種類の食塩水を混ぜて、5%の食塩水を400gつくりたい。2種類の食塩水をそれぞれ何g混ぜればよいか。

(1)4%の食塩水をxg、8%の食塩水をygとする

(2)「食塩水を400gつくりたい」から、食塩水を表す等式、x+y=400を導く
「2種類の食塩水を混ぜて、5%の食塩水を400gつくりたい」から、食塩水にふくまれる食塩を表わす等式、0.04x+0.08y=0.05×400を導く(食塩を表す式は%×食塩水であり、%×食塩水+%×食塩水=%×食塩水の式を作る)

(3)連立方程式を解く
x+y=400…(1)
0.04x+0.08y=0.05×400…(2)
(2)の式の両辺に100をかけて、4x+8y=2000、さらに両辺を4でわって、x+2y=500
(1)の式のx+y=400と、(2)の式を変形したx+2y=500から
この2式を加減法で解いて、x=300、x=100

(4)答えは、4%の食塩水が300g、8%の食塩水が100g



(数学の、さらに詳しい説明はこちらの目次からたどってご覧ください。)


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